ベトナムのマラリア事情【2026年版】リスク地域・症状・予防策を解説
目次
ベトナム都市部ではマラリアに感染する可能性はかなり低いものの、地方や森林地帯へ行く予定がある方は注意が必要です。
結論から言うと、ハノイ市内・ホーチミン市内・ダナンなどの主要都市だけで生活・旅行する場合、マラリアの心配はかなり小さい一方で、一部の農村部・森林地帯・国境周辺では今でも注意が必要です。
今回は、ベトナムにおけるマラリア事情や、感染しないための予防策、疑わしい症状が出た時の対応を2026年4月時点の情報でわかりやすく紹介します。
- ハノイ市内・ホーチミン市内・ダナンなどの主要都市は基本的に低リスク
- 農村部・森林地帯・一部の高原地帯では注意が必要
- マラリア予防はワクチンではなく、蚊に刺されない対策が基本
- 行き先によっては予防薬を検討する
- 発熱したらデング熱だけでなくマラリアも疑って早めに受診する
ベトナムでもマラリアは注意が必要?
マラリアは世界の熱帯・亜熱帯地域で今も見られる感染症です。ベトナムでも、以前に比べて大きく減っているものの、一部地域では依然として注意が必要です。
ただし、ここで大切なのは、ベトナム全土で同じように危険なわけではないという点です。
2026年時点では、ハノイ市、ホーチミン市、ダナン、ハイフォン、ニャチャン、クイニョンなどの主要都市・主要観光地では既知のマラリア伝播はないとされています。
一方で、農村部や森林地帯、一部の国境付近や高原地帯では蚊対策や、旅程によっては予防薬の検討が必要です。
そのため、ベトナムでマラリアを気にするかどうかは「ベトナムに行くかどうか」ではなく、ベトナムのどこへ行くかで判断する必要があります。
どんな地域で注意が必要?
ベトナムでマラリアリスクが比較的残るのは、主に以下のような場所です。
- 森林地帯
- 農村部
- 中央高原の一部
- 一部の南部農村地域
- 国境に近い山間部や僻地
一方で、ハノイ市内、ホーチミン市内、ダナン市内で普通に暮らす・旅行するだけなら、マラリアよりもデング熱や食中毒、交通事故のほうが実務上は気をつけるべきリスクといえます。
ただし、山岳部トレッキング、少数民族エリア訪問、森林地帯への出張、国境地域への移動、長期の地方滞在などがある場合は、出発前に必ず旅行医学や渡航外来で相談しましょう。
マラリアの種類別の症状
マラリアは、マラリア原虫の種類によって症状や重症度が異なります。ベトナムで特に注意したいのは熱帯熱マラリアです。
熱帯熱マラリア
もっとも重症化しやすいタイプです。高熱、悪寒、頭痛、だるさ、筋肉痛、吐き気などで始まり、重症化すると意識障害、けいれん、呼吸不全、重度の貧血などにつながることがあります。
三日熱マラリア
おおむね48時間ごとに発熱を繰り返すことがあるタイプです。発熱、悪寒、頭痛、発汗、全身倦怠感などがみられます。
卵形マラリア
三日熱マラリアに似た経過をたどることがあります。高熱と解熱を繰り返すパターンが特徴です。
四日熱マラリア
比較的まれで、72時間ごとに発熱することがあるタイプです。
ただし、実際には「何型か」を自分で見分けることはできません。流行地域にいたあとに発熱したら、まずマラリアの可能性を医療機関で除外することが重要です。
マラリア感染の予防対策
マラリア対策の基本は、蚊に刺されないことです。都市部だけの滞在なら過度に心配する必要はありませんが、リスク地域へ行く場合は対策が重要です。
予防薬の服用
マラリア予防薬は、ベトナム全土で一律に必要なわけではありません。行き先・滞在日数・季節・持病・妊娠の有無などで判断します。
都市部のみなら通常は不要なことが多い一方、森林地帯や低医療地域に入る旅程では、医師が予防薬を勧めることがあります。自己判断ではなく、渡航前に医師へ相談しましょう。
露出が少ない服装をする
マラリアを媒介するハマダラカは、夕方から夜、明け方に活動しやすいとされています。リスク地域では、長袖・長ズボンを基本にし、サンダルよりも足を覆う靴の方が安心です。
虫よけを使う
DEETやイカリジン(ピカリジン)配合の虫よけを、肌の露出部や衣類の上から使うのが有効です。ベトナムの薬局、スーパー、ドラッグストアでも購入できます。
蚊帳・エアコン・室内対策
地方滞在や簡易宿泊施設では、蚊帳を使う、窓を閉める、エアコンや扇風機を使う、蚊取り機器を活用するなどの対策も大切です。
- 夕方〜夜は長袖・長ズボン
- 虫よけをこまめに塗る
- 森林地帯では肌の露出を減らす
- 宿では蚊帳・エアコン・蚊対策を使う
- 必要な人は出発前に予防薬を相談する
マラリアに感染した場合の対処法
マラリアは、早く診断して治療を始めることが非常に重要です。重症化すると命に関わるため、「様子見」を長くしないことが大切です。
感染が疑わしい時はどうする?
以下のような場合は、マラリアの可能性を考えて受診してください。
- リスク地域滞在後に発熱した
- 悪寒、発汗、強いだるさがある
- 頭痛、吐き気、筋肉痛がある
- 帰国後に発熱した
マラリアは、流行地域に滞在していたあと、1週間以上たってからの発熱でも疑う必要があります。
また、帰国後しばらくしてから発症することもあるため、ベトナム滞在歴や森林地帯訪問歴を必ず医師に伝えることが重要です。
自己判断で市販薬だけに頼らない
発熱した時に市販の解熱剤だけで様子を見ると、診断が遅れる可能性があります。
特に高熱、ぐったり、繰り返す悪寒、意識がぼんやりする、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は早めに医療機関へ行きましょう。
治療は医療機関で行う
マラリア治療は、種類や重症度によって使う薬が変わります。特に重症例では入院治療が必要になることもあります。自己判断で薬局の薬を買って対応する病気ではありません。
都市部在住者・旅行者が実際に意識すべきこと
ハノイやホーチミンで普通に生活している方、ダナンなど主要観光地へ短期旅行する方であれば、マラリアを過度に心配しすぎる必要はありません。
ただし、以下に当てはまる方は、出発前に一度医療機関へ相談した方が安心です。
- 地方出張が多い
- 山岳地帯や森林地帯に行く
- バックパッカー的に僻地まで回る
- 長期滞在で地方移動が多い
- 妊娠中、小さな子ども連れ、持病がある
まとめ
ベトナムでは、主要都市や一般的な観光ルートではマラリアリスクはかなり低い一方で、農村部・森林地帯・一部の高原地帯では今も注意が必要です。
都市部だけなら過度に不安になる必要はありませんが、地方へ行く予定がある方は、蚊対策や予防薬の要否を事前に確認しておくと安心です。
また、リスク地域滞在後に発熱した場合は、デング熱だけでなくマラリアの可能性も含めて、早めに医療機関で相談しましょう。
- ハノイ市内・ホーチミン市内・ダナンだけなら過度に心配しすぎない
- 農村部・森林地帯・高原地帯へ行くなら事前に相談する
- 虫よけ、長袖、蚊対策を徹底する
- 必要に応じて予防薬を検討する
- 帰国後を含め、発熱時は渡航歴を医師に伝える
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