ベトナム渡航の予防接種ガイド|必要なワクチン【2026年版】
目次
ベトナム渡航前に迷いやすいのが、どの予防接種を受けるべきかです。結論から言うと、まずは定期接種の不足確認が最優先で、その上でA型肝炎・B型肝炎・腸チフスを中心に検討し、狂犬病や日本脳炎は滞在期間や行動範囲で追加判断するのが2026年時点の実務的な考え方です。
- ベトナム渡航で一律に必須の予防接種は基本的にないが、接種が望ましいものはある
- 優先度が高いのは、A型肝炎・B型肝炎・腸チフスと、接種歴が不十分な麻疹・風疹・破傷風などの定期接種確認
- 狂犬病は動物接触や医療アクセスが悪い地域に行く人で優先度が上がる
- 日本脳炎は、農村部や長期滞在、屋外活動が多い人で検討価値が高い
- ワクチンだけでなく、蚊対策・飲食衛生・動物接触回避も重要
結論|まずは定期接種確認、その次にA型肝炎・B型肝炎・腸チフス
短期旅行でも、定期接種の不足確認に加えてA型肝炎は優先的に検討したいワクチンです。
これに加えて、B型肝炎と腸チフスは多くの渡航者で候補になり、狂犬病と日本脳炎は「長期滞在・地方滞在・動物接触・屋外活動が多いか」で判断するのが現実的です。
主なワクチンの比較
| ワクチン | 優先度 | 主な対象 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 麻疹・風疹(MMR)など定期接種 | 最優先 | 接種歴が曖昧な人、未完了の人 | 海外渡航前にまず確認 |
| A型肝炎 | 高い | 旅行者全般 | 飲食経由の感染対策 |
| B型肝炎 | 高い | 長期滞在者、医療受診や体液曝露リスクがある人 | 渡航者で広く候補 |
| 腸チフス | 高い | 屋台利用、地方滞在、長期滞在 | 食事・水リスク対策 |
| 狂犬病 | 条件次第で高い | 動物接触の可能性がある人、地方滞在者 | 暴露前接種で対応しやすくなる |
| 日本脳炎 | 条件次第 | 農村部長期滞在、屋外活動が多い人 | 蚊対策とセットで考える |
| 破傷風 | 接種歴次第 | 追加接種が必要な人 | ケガ対策として重要 |
| 季節性インフルエンザ | 接種歴次第 | 小児、高齢者、基礎疾患あり | 定期接種不足確認とセット |
ベトナム渡航でまず確認すべきは「定期接種」
最初に確認すべきは、海外向けの特殊ワクチンではなく、日本で受けるべき定期接種が不足していないかです。
2026年版では、優先順位として次の順に考えると実用的です。
- 麻疹・風疹、破傷風などの定期接種確認
- A型肝炎、B型肝炎、腸チフス
- 狂犬病、日本脳炎の個別判断

A型肝炎は短期旅行でも優先度が高い
A型肝炎は、汚染された飲食物から感染しやすく、短期旅行でも候補に入りやすいワクチンです。
- 感染経路:汚染された水・食事
- 主な症状:発熱、倦怠感、食欲不振、黄疸など
- 一般的な接種回数:2回
出発直前でも、まず1回目を受ける意義があります。屋台やローカル店も楽しみたい人、家族連れ、長期滞在予定者では優先度が高めです。
B型肝炎は長期滞在者ほど優先度が上がる
B型肝炎は血液や体液を介して感染します。短期旅行よりも、長期滞在、赴任、現地で医療機関を利用する可能性がある人で優先度が上がります。
- 感染経路:血液、体液
- 主な症状:発熱、倦怠感、黄疸、肝機能障害
- 一般的な接種回数:3回

腸チフスは「地方滞在」「食の自由度が高い人」で候補になる
腸チフスは、汚染された水や食べ物から感染します。特に次の人では候補になりやすいです。
- 地方や農村部へ行く
- 屋台やローカル食堂をよく利用する
- 長期滞在する
- 胃腸が弱く、食事リスクを下げたい
- 感染経路:汚染された水・食べ物
- 主な症状:高熱、腹痛、下痢または便秘など
- 接種の考え方:製剤により回数や追加接種時期が異なる
狂犬病は「長期滞在」「子ども連れ」「動物接触」で重要度が上がる
狂犬病は、犬や猫などの動物に噛まれる・引っかかれる・傷口をなめられることで感染する可能性があります。地方滞在や子ども連れ、動物に近づく機会がある人では優先度が上がります。
- 感染経路:動物との接触
- 主な症状:発熱、神経症状、発症後は極めて重篤
- 現在の暴露前接種の基本:2回
暴露前接種をしていても、咬傷後は追加対応が必要です。噛まれたり引っかかれたりした場合は、すぐに医療機関へ相談してください。

日本脳炎は「長く滞在するか」で判断する
日本脳炎は蚊が媒介する感染症です。次のようなケースで接種を検討しやすくなります。
- 1か月以上の滞在
- 郊外、農村、工業団地周辺に住む
- 夜間の屋外活動が多い
- 雨季に長く滞在する
- 感染経路:蚊に刺される
- 主な症状:高熱、頭痛、意識障害など
- 現在の標準的な接種:通常2回
破傷風・麻疹風疹・インフルエンザも軽視しない
渡航ワクチンばかりに目が向きがちですが、破傷風、麻疹・風疹、季節性インフルエンザも見落としにくいポイントです。
- 破傷風:ケガをしたときの重症化対策として重要
- 麻疹・風疹:接種歴が曖昧なら優先的に確認したい
- インフルエンザ:小児、高齢者、基礎疾患がある人では検討しやすい

日本で接種するか、ベトナムで接種するか
基本は日本で接種計画を立てる方が管理しやすいです。接種歴確認、スケジュール管理、副反応時の相談がしやすいからです。
日本での接種が向いているケース
- 出発まで1〜4か月以上ある
- 定期接種の履歴を確認しながら進めたい
- 日本語で相談したい
ベトナムでの接種も検討しやすいケース
- 出発まで時間がない
- 赴任後に追加接種が必要
- 日本未承認ワクチンを含めて相談したい
旅行者はできるだけ日本で開始、赴任者・長期滞在者は日本で開始し、不足分を現地で相談という考え方が実務的です。
ワクチン以外で必須の感染症対策
ベトナムでは、ワクチンだけで感染症リスクを防ぎ切れるわけではありません。次の4つも重要です。
- 虫よけを使う
- 生水や衛生不安のある氷を避ける
- よく加熱された料理を選ぶ
- 動物に不用意に触れない

よくあるトラブル・注意点
ベトナム入国にワクチン証明は必要?
通常の日本からの渡航では、ベトナム入国に一律で必要な予防接種は基本的にありません。ただし、経由地や渡航歴によっては別条件がかかる場合があります。
出発直前でも受ける意味はある?
あります。A型肝炎などは、出発前に少なくとも初回を受ける意義があります。ただし、種類や年齢、持病で判断が変わるため、自己判断よりトラベルクリニック相談が安全です。
子ども連れは何を優先すべき?
まず日本の定期接種が年齢相応に完了しているかを確認してください。子どもは動物に近づきやすいため、滞在内容によっては狂犬病の検討優先度も上がります。
Twinrixは入れるべき?
A型肝炎とB型肝炎の混合ワクチンは便利ですが、承認状況や入手可否は国や時期で変わります。特定の製剤名で決め打ちするより、医療機関で相談する方が安全です。
まとめ
ベトナム渡航前の予防接種は、まず麻疹・風疹・破傷風などの定期接種確認を行い、その上でA型肝炎、B型肝炎、腸チフスを中心に検討するのが基本です。
狂犬病と日本脳炎は、長期滞在、地方滞在、動物接触、屋外活動の多さで判断するのが2026年版として実用的です。出発まで3〜4か月あると組みやすいですが、直前でも相談価値はあります。
チェックポイント
- まずは母子手帳や接種記録で定期接種を確認する
- A型肝炎は短期旅行でも候補に入れやすい
- B型肝炎と腸チフスは長期滞在や食事リスクで優先度が上がる
- 狂犬病と日本脳炎は滞在地域と行動内容で判断する
- 虫よけ、飲み水、食事衛生、動物接触回避も忘れない
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