<写真:VnExpress>
ベトナムでは最近、国内の歌手がリリースした曲の歌詞や表現がナンセンスで不適切だとして非難が寄せられることが多くなっている。
地元紙の報道では歌手フィー・フオン・アンの「Cam Sung Ai Dung Cam Sung Em(私以外なら誰でも寝取ることができる)」の歌詞が一例として挙げられた。
同楽曲では「寝取られは創造も破壊もできない、ある人から別の人へ移動するだけ。あなたは誰でも寝取ることができるが、私を寝取らないで欲しい」といった歌詞が綴られている。
音楽プロデューサーのVirusSは同楽曲の歌詞を受け入れられないとし、若者文化の嗜好を攻撃し、ベトナム音楽業界の水準を下げるような粗末な曲をシェアしないように視聴者へ求めている。
また、歌手ホアン・イェン・チビの「U! Em Xin Loi(OK!I'm Sorry)」の歌詞では「別れたい?」というコーラスが繰り返された後に、「そんな簡単なことじゃない」「座れ、座れ、座れ」と続けられる。
ユーザーからは「この曲が何を伝えようとしているのか、誰かわかる人はいる?」「曲作りにもっと力を入れるべき。もっと上手くやれると思う」といった声が寄せられている。
他のVポップの曲も内容が不適切であるとして批判を浴びることが多発している。
歌手チー・プーのシングル「Black Hickey」と「Sashimi」は性的な示唆に富み、職場の不倫を美化しているとして批判され、同歌手は新曲のリリース延期とデビューアルバムのキャンセルを発表した。
音楽家のグエン・ヴァン・チョンによると、音楽における完璧さとはメロディーや歌詞、意味、タイトルも含めて曲の全てが真実で美しいことである。
作曲家のグエン・ミン・クオンはVポップの将来を心配しているとして、「一連の歌が馬鹿げた意味のない歌詞だと批判されているのは事実である。悪い曲はすぐに風化するが、若者の意識を高めなければ簡単に流行になってしまう。ソーシャルネットワークはゴミのような曲の流行を作り出すことが多く、不条理な曲ほど注目されやすく、結局、音楽業界も世間の嗜好も毒してしまう」と主張する。
批判を浴びる楽曲が生み出される一方で、今年も多くの良い新曲が発表され、創造性や情熱、芸術的な努力が示されている。
ホアン・トゥイ・リンのニューアルバム「Link」は、ベトナムの伝統音楽に現代楽器を取り入れた作品で、国内外の批評家から称賛の声が寄せられた。
世界で最も影響力のある音楽評論サイトの1つであるピッチフォークでは、「ホアン・トゥイ・リンはベトナムの過去と現在を遊び心たっぷりに表現しており、彼女の芸術の中心をなしている」と同楽曲と同歌手が紹介されている。
また、歌手フン・カイン・リンは1980年代に日本で流行したシティ・ポップに焦点を当てたアルバム『Citopia』を発表し、そのコンセプトと音楽的な広がりがファンから高く評価された。
ハノイ市の音楽プロモーターであるミン・ヒエンは「ベトナムには素晴らしい音楽が多くある。何を聴くかといった分別が重要である」と語っている。





































