<写真:moh.gov.vn>
ベトナム保健省は1月27日、インドでのニパウイルス感染症の発生を受け、同ウイルスの国内流入を防ぐため、全国の地方当局に対して監視体制の強化を要請した。
特にコウモリや鳥にかじられた果実を媒介とした感染の可能性があることから、こうした果物の摂取を避けるように国民へ注意を呼びかけている。
ニパウイルスは1999年にマレーシアで初めて確認されたRNAウイルスであり、果実を食べるコウモリや豚などの動物を介して人に感染する。
感染者は重篤な脳炎を発症することがあり、致死率は40〜75%と極めて高い。世界保健機関(WHO)は同ウイルスをパンデミックの可能性を持つ優先病原体に位置付けている。
現在、インドの西ベンガル州では医療従事者5人が感染または感染の疑いがあると報告されており、アジア各国が水際対策を強化している。
タイではスワンナプーム空港をはじめとする主要空港において、西ベンガル州からの渡航者に対して体温測定や健康チェックを実施している。
ネパールでも国境検問所や空港における検疫を強化しており、台湾はニパウイルス感染症を通報義務のある最上位感染症グループに指定する法改正を準備中である。
ベトナム国内では現時点で感染例は確認されていないが、保健省は感染予防のため、果実の衛生的な取り扱いを徹底するように国民へ促している。
具体的には、果物は十分に洗浄し皮をむいてから食べること、生の樹液飲料の摂取を避けること、感染リスクのある動物との接触を避けること、また、感染が疑われる地域から帰国後14日以内に発熱や神経症状が出た場合は速やかに医療機関を受診するように求めている。
ニパウイルス感染症には現時点で有効な治療薬やワクチンが存在せず、感染者との濃厚接触によって人から人への感染が起こる可能性がある。
潜伏期間は4〜14日であり、重症化すると急性脳炎を引き起こし、高い死亡率を示す。
ベトナム当局は今後も国境および空港での監視体制を強化し、感染拡大の防止に努める姿勢を示している。





































