<写真:dongnaicdc.vn>
旧正月(テト)の期間中は、人々の移動や交流が活発化し、生活リズムや気候の変化も重なることで、インフルエンザウイルスの拡散が加速する傾向にある。
テトの前後には帰省、旅行、祭り、買い物などによって地域間や国際間の移動が増加し、ウイルスの伝播機会が著しく高まる。
また、夜更かしや不規則な食生活、過度の飲酒などが免疫力の低下を引き起こし、感染リスクをさらに高める要因となる。
さらに、北部を中心とする寒冷な気候も、ウイルスの長期生存と感染の拡大を助長している。
2025~2026年のインフルエンザシーズンにおいては、A型H3N2の新たな変異株「K型」がアジアを中心に広がっており、すでに34カ国以上で確認されている。
こうしたグローバルな動向を踏まえ、ベトナム国内でもK型の市中感染が進行している可能性が高い。
K型は従来株と比べて感染力が強いとされるものの、重症化率に関しては顕著な差は確認されていない。
ただし、A/H3N2型そのものが依然として重症化のリスクが高く、特に65歳以上の高齢者、5歳未満の小児、妊婦、基礎疾患を有する者では、入院や死亡のリスクが著しく高まる。
なかでも生後6カ月未満の乳児はワクチン接種が不可であるため、妊娠中の母親によるワクチン接種が極めて重要とされる。
予防策としては、手洗いやマスクの着用、咳エチケットの励行、十分な休養と栄養摂取、さらに早期のワクチン接種が推奨されている。
現在使用されているインフルエンザワクチンはK型にも有効であり、英国のデータによれば、子どもの入院や救急搬送のリスクを最大75%、成人では約39%軽減する効果が確認されている。
加えて、ギリシャの研究では四価ワクチンが妊婦におけるインフルエンザ発症を72%、入院リスクを86%抑制する効果を持つことが示された。
さらに、母親の接種によって胎児への抗体が移行することで、生後6カ月間における新生児の感染リスクが6割以上低下するなど、間接的な予防効果も認められている。




































