<写真:laodong.vn>
ハノイ市は大雨による都市部の浸水被害を根本的に解消するため、約1億2500万㎥の容量を有する巨大な地下貯水池の建設を計画している。
これはハノイ市の100年後を見据えた総合都市計画の一環として位置づけられているものである。
本計画では都市インフラの老朽化、環境汚染、交通渋滞、廃棄物処理の問題、そして頻発する浸水被害への対応が不可欠とされている。
ハノイ市は今後、地下空間を活用した公共施設や駐車場、交通インフラの整備を進め、建築用地の40%以上を地下化する方針を掲げている。
この地下貯水池は地下交通施設との連携を図る形で、2036年から2045年にかけて建設される予定である。
先行事例としては、2021年にグエンクエン通りに建設された容量2000㎥の小規模な地下貯水池があるが、今回の計画はその約6万2500倍の規模となる。
さらに、ハノイ市は地盤の低い浸水常襲地域において、調整池の新設や森林整備、大規模な貯水池の造成も検討している。
加えて、大雨時に迅速な対応が可能となる高出力排水ポンプの設置も推進する構えである。
ハノイ市の雨季は5月から10月にかけて続き、年間降水量の8割以上がこの時期に集中する。
2024年には年間7回の大雨により、平年比で300〜1100mmを超える降水が観測され、既存の排水インフラの処理能力を上回る雨量によって市内各地で長期間にわたる浸水被害が発生した。
この事態を受け、ハノイ市建設局は緊急対策として10件の洪水対策事業を策定し、総額約5兆6000億ドン(約335億円)の予算で2026年の雨季までの完了を目指している。
主な事業には、フードー、イエンギア、トゥイフオンなどでの調整池の新設、既存排水ポンプの増強、緊急用ポンプの配備、都市排水路の改修などが含まれている。
ハノイ市はこれらの事業に対して優先的に資源を投入し、手続きを簡素化することで早期実施を図る方針である。

































