<写真:znews.vn>
ベトナム最大級のビールメーカーであるサベコの2025年通期売上高は26兆2500億ドン(約1549億円)となり、前年から約6兆ドン減少した。
前年比約18%減で、過去10年で最低水準に落ち込み、新型コロナウイルス禍で業界が大きな打撃を受けた2021年をも下回る結果である。
売上の約93%はビール事業が占める。主力ブランドは「ビア・サイゴン」「333」「ラックベト」などであり、清涼飲料水や酒類、原材料販売は小規模にとどまっている。
2025年第4四半期についてサベコは、テト(旧正月)前の競争激化や祝日の到来が例年より遅れたこと、さらに豪雨や洪水による流通混乱が販売数量を圧迫したと説明している。
また、年初に買収を完了したビア・ビンタイ・グループの連結も業績に影響を及ぼした。
一方で、収益性は改善した。売上総利益率は約36%と前年の29%から大幅に上昇した。麦芽やコメ価格の下落、原材料使用効率の向上が寄与したものである。
税引き後利益は約4兆5730億ドン(約270億円)と前年比約2%増加し、直近3年間で最高水準となった。
銀行預金利息収入約9950億ドン(約59億円)や、ビンタイ統合に伴う一時利益約1370億ドン(約8億1000万円)も利益を押し上げた。
同社は2025年に売上高31兆6410億ドン(約1867億円)、純利益4兆8350億ドン(約285億円)を目標に掲げていたが、実績は売上で82%、利益で約95%の達成にとどまった。
証券会社のVietcapは、2026年のビール販売量が前年比5%増加すると予測している。テト時期の後ずれによる需要の移行や、伝統的販売チャネルの回復が背景である。
2026年の売上高は約29兆4880億ドン(約1739億円)、純利益は約4兆6410億ドン(約274億円)を見込む。
アルミ価格上昇の圧力はあるものの、価格ヘッジや調達交渉力により、ビール事業の粗利益率は約37.5%で安定すると分析している。
株式市場では、サベコ株は1株当たり約4万8500ドン(約286円)で推移している。
SSIやDSC、VNDirectなど複数の証券会社は目標株価を5万3000~6万ドン(約313〜354円)とし、一定の上昇余地があるとみている。
売上は減少したものの、収益性の改善と財務基盤の強化を背景に、サベコは回復局面入りを模索している。
2026年は需要回復とコスト管理が業績を左右する重要な要素となる見通しである。
































