<写真:tuoitre.vn>
ベトナム政府は著作権侵害対策として、2026年5月7日から30日まで全国規模の集中取締りを実施する。
ホー・クオック・ズン副首相が署名した公電に基づき、知的財産権侵害の防止と厳格な取り締まりを指示した。
対象は映画、音楽、テレビ番組、ゲームなどのデジタル環境における著作権侵害に加え、偽造品や模倣品、商標権や地理的表示の侵害行為も含まれる。
公安省はアクセス数の多い違法サイトの摘発を担い、英語サイトも対象とするほか、重大案件については捜査・起訴を進める。
文化・スポーツ・観光省はソフトウェアや映像、音楽、ゲームの著作権順守状況を監督する。
政府は処理件数を2025年5月比で少なくとも20%増加させるように求め、各地方に省市人民委員会主席をトップとする合同作業部会の設置を義務付けた。
背景には、違法コンテンツ流通が組織化し、資金の流れを伴う「地下経済」として拡大している現状がある。
インターネットとデジタルプラットフォームの発展により、著作物の無断利用は大規模かつ体系的に行われるようになった。
専門家は、人工知能(AI)やビッグデータを活用したリアルタイム監視システムの導入や、通信事業者への遮断要請の自動化などを提案している。
また、短期的には厳格な取締りとリスク管理、中長期的には知的財産エコシステムの構築が必要と指摘されている。
さらに、電子商取引プラットフォームや仲介事業者の責任強化、輸出分野における知的財産リスクへの迅速対応、典型事例の公表なども求められている。
知的財産保護は創造的活動の動機維持や公正な競争環境の確保、国家の経済的信頼性に直結するとの見方が示された。
こうした取締り強化の動きを受け、オンラインのコンテンツ共有コミュニティにも変化が広がっている。
日本のアニメ作品を翻訳配信していたコミュニティ「Mon Fansub」は、著作権問題を理由に動画配信サイト「DoraWatch」の運営停止を発表した。
サイトは短期間で機能を停止し、今後はコミュニティ機能のみを残すとしている。
同コミュニティは今後もSNSでの活動や関連コンテンツの投稿を継続する方針であるが、著作権規制の強化に伴い、活動形態の見直しを迫られている。
今回の全国的な取締りは、オンライン上のコンテンツ流通のあり方にも影響を及ぼしている。



































