<写真:plo.vn>
ビントゥアン省ファンティエット市で大衆食堂を営む女性が、価格を巡るネット投稿をきっかけに批判の的となり、飲食業界におけるオンライン評価の影響力と事業者側の不安が浮き彫りになっている。
7年以上にわたり食堂を運営してきた25歳の女性は、5月2日、祝日期間中に提供した食事の価格を巡り、SNS上で「不当な値上げ」と批判された。
投稿では、豆腐の肉詰め料理と苦瓜スープのセットに6万ドン(約360円)を請求したと指摘され、多数の共有を集めた。
これに対し女性は、防犯カメラ映像と領収書を公開し、通常の定食が3万5000ドン(約210円)、スープが2万5000ドン(約150円)であり、祝日期間中は人件費増加に対応するため定食を5000ドン(約30円)値上げしていたと説明した。
双方はその後、警察署で和解したが、女性は「今は静かに営業したい」と語り、精神的な負担の大きさを明かした。
同様の事例は飲食業界全体に広がっている。
レビュー管理プラットフォーム「ReviewInc」によると、61%の顧客が飲食店選びの前に口コミを確認し、34%は評価サイトの内容に完全に依存しているという。
新型コロナウイルス禍以降、飲食業界は厳しい経営環境に直面している。
iPOSの市場報告によれば、2025年上半期には32万9500店のうち5万店が閉鎖に追い込まれた。そこにオンライン上の評価リスクが新たな経営課題として加わっている。
ハノイ市でブンカー店を営む男性は「常に暴露投稿の不安と隣り合わせだ」と話す。
衛生、価格、接客態度がトラブルの主な要因であり、小さな不満がネット上で拡散されることで危機に発展する可能性があるという。
店舗数が多いチェーンでは対応の難易度がさらに高まる。
ハノイ市でブンリウ店を展開する経営者は、原材料費の上昇に伴う価格改定に際し、全店舗での告知や接客対応の標準化を徹底した。
顧客対応では謝罪と補償を優先し、場合によっては自宅訪問による解決も行うとしている。
観光地では、季節的な需要増と臨時スタッフの増加により、トラブルのリスクがさらに高まる。
タインホア省クアンタイ海岸で300席規模の海鮮店を運営する男性は、厨房から客席まで常時目を配り、「現場で直接意見をもらいたい」と話す。
専門家は、トラブルの発生場所が店舗からネット空間へと移行していると指摘する。
従来は当事者間で解決されていた不満が、現在では投稿を通じて不特定多数に共有される構造に変化した。感情の拡散速度が事実確認を上回る点が最大のリスクとされる。
また、スマートフォンの普及により不正行為の可視化が進む一方、個人経営の飲食店は広報や法的対応の面で脆弱であり、消費者との力関係に不均衡が生じているとの指摘もある。
実際、2025年4月にはハイフォン市のハンバーガー店が大量の低評価投稿を受け、営業継続が困難となった。
警察は後に、広告契約を強要する目的の組織的行為であったと認定し、関係者を拘束した。
専門家は、オンライン評価の拡大は不正や不透明な経営を可視化する側面があるとしつつ、事業者側には適切な防衛策が必要であると指摘する。
具体的には、防犯データの保存、価格表示の徹底、法的手段の活用などが挙げられる。
さらに、常連客との信頼関係と公式オンラインチャネルを通じた情報発信を組み合わせ、「信頼」と「情報」の二層による防衛体制を構築する必要があるとしている。
飲食業界の健全な発展には、事業者の透明性向上とともに、消費者側にも責任ある発信が求められている。
専門家は「誤りを指摘することと、一方的な断罪は別である」と指摘している。





































