<写真:vietnamnet.vn>
ホーチミン市で家賃の上昇が続き、賃貸住宅に住む労働者や会社員の生活負担が急増している。
トゥードゥック市タムビン地区で働く調理補助の男性は、2025年6月から家賃が約50%引き上げられると通告され、新たな部屋探しを余儀なくされている。
男性は2024年初めから月額200万ドン(約1万1800円)で部屋を借りていたが、2025年5月初旬に100万ドン(約5900円)の値上げを通知された。
電気料金や税負担の増加が理由とされ、翌月からは銀行振込ではなく現金支払いも求められた。
新たな計算では家賃と光熱費の合計が月400万ドン(約2万3600円)を超え、月収約1300万ドン(約7万6700円)の労働者にとっては大きな負担となる。
生活費の上昇も重なり、郷里への仕送りが難しくなっているという。より安い部屋への転居も検討しているが、周辺でも新規契約者向けに家賃が一斉に上昇している。
同様の状況は他の地域にも広がる。リンシュアン地区に住む32歳の工場労働者は、約18㎡の部屋を光熱費込み月額220万ドン(約1万2980円)で借りていたが、250万ドン(約1万4750円)への値上げと光熱費の別請求を通知された。
副業で収入を補っているものの、その多くを郷里に送金しており、家賃上昇は直接的な負担となっている。ルームシェアも検討しているが、より安価な物件は見つかりにくいという。
賃貸住宅の値上げはアパート市場にも及ぶ。会社員の女性は、ファムバンドン地区で56㎡のアパートを友人と共同で借りているが、家賃が月900万ドン(約5万3100円)から1100万ドン(約6万4900円)へ引き上げられるため、転居を検討している。
管理費や光熱費を含めると住居費は収入の約3分の1を占め、通勤距離の延長による交通費増加も懸念されている。
調査によると、ホーチミン市では過去1年で多くの地域で賃貸価格が10~20%上昇した。
中心部では月額300万~900万ドン(約1万7700~5万3100円)が一般的で、スタジオやサービスアパートは800万~1500万ドン(約4万7200~8万8500円)に達する。
郊外でも価格は上昇しており、月額300万ドン未満(約1万7700円未満)で職場や学校に近い物件は減少し、300万~400万ドン(約1万7700~2万3600円)が新たな相場となりつつある。
不動産データによれば、2025年4月時点で内城部の賃貸価格は前年同期比約6%、郊外では約8%上昇した。
賃貸アパートは10~15%、サービスアパートは2~3%の上昇となっている。
価格上昇の背景には、電気・水道料金や修繕費の増加など運営コストの上昇がある。
さらに、老朽化した賃貸住宅の改修や売却により低価格帯の供給が減少する一方、移住者や学生、労働者の流入が続き、需給の不均衡が拡大している。
専門家によると、現在の賃料水準では住居費が収入の25~30%、低所得層では30~40%を占めるケースもある。
一般的に住居費は収入の30%以内が望ましいとされ、それを超えると生活必需支出の削減を迫られる可能性が高い。
また、最低居住面積や防火安全基準の強化、電気料金管理の厳格化といった新たな規制も、今後の賃料上昇要因となる可能性がある。
基準強化に伴う改修費用や収容人数の制限により、低価格帯の供給縮小が懸念されている。
専門家は、負担軽減のために低価格賃貸住宅や学生寮の拡充を官民連携で進めるとともに、工業団地や企業による労働者向け住宅の整備を促進する必要があると指摘している。






































