<写真:nld.com.vn>
ベトナムの労働市場では、賃金よりも精神的な安心感や働きやすさを重視する傾向が強まっている。
検索エンジン大手Cốc Cốcによる最新の労働市場調査によれば、経済の不安定化やテクノロジーの急速な進展を背景に、労働者の価値観が大きく変化している。
同調査によると、回答者の76.9%が高給を犠牲にしてでも「尊重され、精神的に安定できる職場環境」を選ぶと答えており、特にZ世代ではその傾向が顕著である。
Z世代の60.8%は、給与の1〜10%の減少を受け入れてでも心の安定を重視した職場を選ぶ意向を示した。
従来の「安定した仕事」は、公務員的な長期雇用や高収入を指していたが、現在では精神的バランスの維持や自己成長の持続可能性が新たな「安定」の指標となっている。
とりわけZ世代においては「スキルの安定性」が重視されており、職場での能力向上や変化への適応力が求められている。
また、企業との関係性や職場への帰属意識も、職業選択や離職率に影響を及ぼす重要な要素とされている。
調査によれば、過去1年間で53.8%の労働者が同じ職場にとどまっている一方、48.7%が新たな機会を模索している。
しかし、実際にすぐ転職に踏み切れる人は28.1%にとどまり、慎重な姿勢がうかがえる。
一方で企業側は採用に積極的であり、77%の企業が今後1年間で採用の拡大を予定している。
しかしながら、労働者側の慎重な姿勢と企業の採用意欲との間にはギャップが存在し、表面上は安定しているように見える労働市場も、実態としては流動性に欠ける状況である。
報告書は2025年から2026年にかけて雇用機会自体は豊富に存在するものの、労働者が現職を離れるに足る信頼感や確信が得られていないことが、転職の抑制要因となっていると指摘している。






































