<写真:baoquangninh.vn>
2026年のテト(旧正月)を前に、航空各社は増便や深夜便の拡充、24時間運航の導入などにより輸送力の強化を図っている。
しかし、その効果は限定的であり、航空券価格の高騰と普通席の不足は依然として続いている。
ホーチミン発の路線では、ハノイ、ヴィン、タインホアなど中北部方面への便で普通席がほぼ完売している。
残っているのは高額なビジネスクラスや特別運賃席が中心で、片道あたり500万〜1000万ドン(約3万〜6万円)という高水準の価格設定である。
ベトナム航空、ベトジェットともに同様の状況であり、特に2月上旬から中旬にかけてのピーク期間には主要路線が相次いで満席となっている。
一方、地方からホーチミン市へ戻る復路便では、座席稼働率が30〜40%台にとどまり、空席を多く抱えたまま運航される「空便」が発生している。
このような需要の一方通行的な偏りが航空会社の採算を圧迫し、需要の高い区間における運賃引き上げを招く要因となっている。
さらに、増便の多くが夜間や早朝に集中していることも問題である。日中便の座席数は依然として限られており、実際の利用需要を十分に吸収できていない。
こうした状況を受け、国営および民間航空各社は追加措置を講じている。
ベトナム航空は2月9日から3月3日にかけて約6万席を追加し、ベトジェットは2月2日以降、約39万席を供給するとしている。
ベトラベル航空もホーチミン〜ヴィン線を新設するなど、地方路線の拡充を進めている。
それでもなお、需要と供給の不均衡、空港運営や機材配置といったインフラ上の制約、時間帯の偏りといった構造的課題は残り、航空券価格の過熱感は解消されていない。
陸路交通においても、テトを前に需要の急増が顕著である。
ミエンドンおよびミエンタイの各バスターミナルでは帰省客が殺到し、一部のバス会社が政府の定めた上限を大幅に超える運賃値上げを行ったとの報告もある。
ホーチミン市当局は、こうした不正行為への取り締まりを強化するとともに、公式窓口を通じたチケット購入を市民に呼びかけている。
各バスターミナルでは臨時便や増車の準備が進められ、フタバスラインズ社も200台の車両を追加投入したが、それでもなお一部路線は完売状態が続いている。
航空、陸路のいずれにおいても、テト期特有の需要集中による供給逼迫は避けがたい情勢である。
専門家は、持続可能な輸送力の拡充と、航空・鉄道・バスなど複数の輸送手段を連携させた体制構築こそが、長期的な解決策になると指摘している。






































