<写真:plo.vn>
ベトナム政府は性別に基づく偏見を理由として、配偶者に避妊や不妊手術を強制する行為に対する罰則を強化した。
2026年5月1日から違反者には1000万~1200万ドン(約6万~7万2000円)の罰金が科されることとなる。
本措置は政令76号により既存の行政処分規定を改正したものであり、制裁水準は従来の約2倍に引き上げられた。
さらに、家族内において性別を理由に収入活動への参加を妨げたり、差別的な扱いを行った場合にも、500万~1000万ドン(約3万〜6万円)の罰金が適用される。
この背景には家族計画における男女間の責任の不均衡がある。
2020年の人口動態調査によれば、女性の不妊手術が12万件以上に達しているのに対し、男性は約1万件にとどまっている。
医療研究においても、避妊に伴う負担の大半を女性が担っている実態が指摘されている。
実態として、男性が不妊手術を回避し、女性に対して緊急避妊薬の継続使用や避妊具の使用を強いる事例が多いとされる。
さらに、望まない妊娠が生じた場合には、中絶による身体的・精神的負担が女性側に集中する傾向が見られる。
医療面では女性の不妊手術は侵襲性が高く、回復にも時間を要するのに対し、男性の手術は比較的簡便であり、身体への影響も小さいとされる。
こうした状況を踏まえ、政府は罰則の強化を通じて、性別役割に起因する不均衡の是正を図る考えである。
海外では男性の主体的な参加が進み、米国では年間約50万人が不妊手術を受けている。
専門家は制度整備に加え、意識改革および啓発活動の強化が不可欠であると指摘している。




































