<写真:vietnamplus.vn>
ベトナム北部を中心に、29日から30日にかけて発生した雷雨や突風、ひょうにより、6人が死亡し、9人が負傷した。
住宅被害も深刻で、13棟が倒壊し、6500棟以上で屋根の損壊が確認された。
学校や地域施設、農作物にも被害が及び、被災地にはトゥエンクアン省やソンラ省などが含まれる。
今回の被害の背景には、季節の変わり目に特有の大気の不安定化がある。
ベトナムの気候研究者チュオン・バー・キエン氏によれば、季節終盤の寒気と、夏を前に急上昇する地表気温が重なることで、短時間で発達する積乱雲が生じやすくなるという。
さらに高い湿度が加わることで、突風や落雷、ひょうを伴う激しい対流現象が発生しやすくなると指摘している。
ベトナム気象当局は、雷や突風、ひょうに関する警報について、30分から3時間前に発表可能な場合があり、その精度は70〜90%としている。
ただし、これらの現象は規模が小さく変化も速いため、地点ごとの詳細な予測には限界がある。
短時間の大雨予測についても精度はなお十分とはいえず、被害の完全な防止には至っていない。
象徴的な事故は29日夜、トゥエンクアン省チエムホア郡のチエムホア水力発電所湖で起きた。
地元警察によると、湖上で漁をしていた一家3人の船が突風で転覆し、14歳の長男は岸まで泳いで助かったものの、両親は死亡した。
水面や開けた場所は落雷や高波の危険が高く、専門家は雷雨の兆候が見られる場合、雨が降り始める前であっても川や湖、海には近づかないように呼びかけている。
当局はトタン屋根や仮設物、看板の補強に加え、樹木の剪定や電気設備の点検を事前に進めるように促している。
雷雨時には堅固な建物の中にとどまり、窓や飛散物の恐れがある場所から離れることが重要である。
大木や電柱の下、開けた場所での避難は避けるべきであり、被災後も切れた電線や倒木、浸水や土砂災害の危険箇所に十分警戒する必要がある。
気候変動に伴い、極端現象の強度が増し、予測も難しくなっているなか、早期の備えが被害を抑えるうえでますます重要になっている。








































