<写真:dantri.com.vn>
コンビニ大手セブン‐イレブンは、2017年のベトナム進出から約9年が経過したが、当初掲げた「10年で1000店舗」の目標には到達していない。
その背景には、出店数の拡大よりも各店舗の収益性確保を重視する戦略がある。
同社は参入当初、3年で100店、10年で1000店への拡大を目指していた。
しかし、Circle KやFamilyMart、Ministopといった既存外資チェーンとの競争が激しく、計画通りの出店は進まなかった。
ベトナム法人の幹部は「出店する以上は確実に利益を確保する方針であり、結果として慎重な展開にならざるを得ない」と説明している。
現在の店舗数は約150店にとどまるものの、その大半は黒字を確保している。
進出初期の5年間はホーチミン市中心部への集中出店を進め、年平均16店のペースで拡大した。
その後、2025年半ばに初めてハノイ市へ進出し、北部での展開を本格化させた。
収益性向上に向けた取り組みとして、デジタル施策の強化が挙げられる。
動画共有アプリTikTokを活用したライブコマースでは、1回あたり約2700万ドン(約15万9000円)を売り上げ、実店舗の1日分に匹敵する成果を上げている。
今後は、各店舗単位でのライブ配信と即時配送を組み合わせた仕組みの整備を進める方針である。
さらに、VNGグループのクラウド企業と連携し、人工知能(AI)を活用した店舗運営の効率化も進めている。
需要予測や在庫管理の高度化により、欠品や過剰在庫の抑制を図るとともに、1店舗あたりの人員を最小2人に抑えながら、注文処理時間を3分未満に短縮した。
これにより、平均客単価も約30%向上したとされる。
また、国内クラウド基盤の活用により、海外サービス利用時と比較して60〜70%のコスト削減を実現した。
今後も同社は、拡大路線に偏ることなく、収益性と運営効率を重視した戦略を維持しつつ、段階的な出店を進めていく方針である。






































