<写真:baobacninhtv.vn>
日本行きの航空機内において、日本人女性乗客が失神する事態が発生し、同便に搭乗していたベトナム人医師が緊急対応を行い救助した。
4月5日未明、ホーチミン市発東京行きの航空機が羽田空港への着陸を約30分後に控えた時、機内アナウンスにより医療従事者の支援が求められた。
これを受け、カントー中央総合病院整形外傷センター所属のグエン・ホアン・ズイ・ティエン医師(32)が対応にあたった。
患者は顔面蒼白で意識がなく、呼びかけにも反応しない状態であった。
同行していた家族によれば、既往歴に糖尿病や高血圧はなく、失神歴もなかったという。
医師が血圧を測定したところ、70/40mmHgと極めて低い値が確認され、重篤な低血圧状態であると判断された。
限られた機内環境では原因の特定が困難であるため、医師は応急措置として等張液の点滴投与を決定した。
機内の医療キットに備えられていた生理食塩水と留置針を用い、その場で静脈路を確保した。
狭い機内や機体の揺れといった制約がある中での処置であったが、対応は円滑に進められた。
約10分後、患者の血圧は徐々に改善し、意識も回復した。その後も乗務員が5分毎に血圧を測定し、安定した上昇が確認された。
航空機が羽田空港に到着後、地上の医療チームが機内に入り、医師は患者の状態および実施した処置内容を引き継いだ。
ティエン医師はその後、富山へ移動し、脊椎分野の専門研修に参加する予定である。
今回の対応について同医師は「高度約1万mの機内での救急対応は初めてであり、非常に印象的な経験であった」と述べている。


































