<写真:thanhnien.vn>
ベトナム南部を中心に猛暑が広がる中、配車・配送サービスの運転手は過酷な労働環境に置かれ、健康リスクが深刻化している。
ホーチミン市では日中の気温が37〜38度に達し、路面からの照り返しや排気熱の影響で体感温度はさらに上昇する。
5年以上の経験を持つ中年配達員は「まるで炉の前に立っているようだ」と述べ、強い日差しの下で長時間走行を続ける厳しさを訴えている。
タイニン省においても、日陰の少ない道路環境の中で運転手は1日5L近くの水分を摂取してもなお渇きを感じる状況にある。
ベトナム国家水文気象予報センターによれば、この広範囲に及ぶ猛暑は数日間継続しており、北部および中部では40度を超える地点も観測されている。
南部でも高温状態は月末まで続く可能性が高く、屋外で長時間働く配達員や運転手への影響が懸念される。
医療専門家は、気温が35度を超える環境では体温調節機能が低下し、脱水によって血液量が減少し、脳や臓器への酸素供給が不足すると指摘している。
初期症状としては疲労感や頭痛、動悸などが現れ、進行すると熱疲労や熱射病に至る危険がある。特に運転中の判断力低下は交通事故のリスクを高める要因となる。
さらに、長時間労働や不規則な生活も健康悪化を招く要因である。
週55時間以上の労働は脳卒中や心疾患のリスクを高めるとされ、睡眠不足や食生活の乱れ、業務上のストレスが慢性的な疾患や精神的負担を引き起こすと考えられる。
医師は対策として、20〜30分毎に150〜250mlのこまめな水分補給、電解質の摂取、日中の高温時間帯の作業回避、定期的な休憩を推奨している。
また、めまいや吐き気などの症状が現れた場合には速やかに作業を中断し、重症の場合は医療機関での処置が必要である。
現場の運転手からは、猛暑下での労働に対する「暑熱手当」の導入を求める声も上がっている。
しかし、多くの運転手は生計のために危険を承知で働き続けており、その過酷な現実が浮き彫りとなっている。




































