<写真:znews.vn>
不動産サービス大手サヴィルズの報告によれば、2026年第1四半期におけるハノイ市の新築分譲マンションの吸収率は55%となり、前年同期の84%から大きく低下した。
市場は一次・二次の両セグメントにおいて減速傾向を示している。
同期間の一次供給は約1万1100戸であり、このうち新規供給は約6100戸であった。
供給は主に郊外エリアに集中している。新規供給は前期比6%減、前年同期比23%減となり、市場全体の吸収率は43%にとどまった。
販売価格についても伸び悩みが見られる。
一次市場の平均価格は1㎡当たり約1億ドン(約59万円)で前期比微減、二次市場は約8200万ドン(約48万3800円)で前年末から横ばいで推移している。
不動産調査会社JLLも同様の傾向を指摘している。
新規供給は30以上のプロジェクトから構成され、主に環状3号線の外側に集中している。
高価格帯の物件が中心であり、中価格帯や手頃な住宅の供給不足が続いていることが、初回購入層の参入障壁となっている。
特に1㎡当たり1億4000万ドン(約82万6000円)を超える高額物件では販売の鈍化が顕著である。
需要減退の背景には金利上昇がある。住宅ローン金利は年9〜11%水準に上昇し、借入依存の購入者にとって負担が増加した。
さらにコアインフレ率は前年比3.6%超に上昇しており、建設コストや資金コストの増加が開発業者の収益を圧迫している。
これに伴い、短期投資家の市場退出も進行している。
サヴィルズによれば、第1四半期の成約戸数は前期比12%減、前年同期比40%減と大幅に落ち込みを見せた。
市場心理は慎重化しており、購入判断に至るまでの期間も長期化している。
今後の見通しとしては、土地使用料や建設資材費、人件費の上昇を背景に、新規物件の価格は高止まりが続く見込みである。
一方で市場は買い手優位へと傾き、販売条件や付加価値を巡る競争は一層激化すると予想される。
サヴィルズは年内残り9カ月で約1万6700戸の新規供給を見込み、JLLは今後5年間にわたり北部住宅市場で年間平均約2万3000戸の供給が続くと予測している。
供給増加による市場構造の改善が期待されるというが、中価格帯および低価格帯住宅の拡充は依然として重要な課題である。



































