<写真:thanhnien.vn>
燃料価格が大きく下落する一方、原材料費や人件費の高止まりを背景に、多くの飲食店が販売価格の引き上げを続けている。
4月初旬以降、ガソリン・石油製品の価格は連続して引き下げられている。
直近の4月16日の調整では、軽油は1L当たり1920ドン(約12円)下がり3万1040ドン(約190円)、重油は1kg当たり2280ドン(約14円)下がり2万330ドン(約120円)となった。
3回連続の調整で、軽油は合計1万3740ドン(約84円)(約44%)下落し、重油も4月3日のピークから4,260ドン(約26円)下がった。
ガソリンでは、RON95-IIIが220ドン(約1円)上昇し2万3760ドン(約145円)、E5 RON92が250ドン(約2円)上昇し2万2590ドン(約138円)となった。
しかし、いずれも3月24日のピークと比べてRON95-IIIは約30%、E5 RON92は約25%低い水準にある。
しかし、こうした燃料価格の動きとは逆に、商品価格は上昇している。
4月初旬以降の調査では、多くの飲食店が値上げを実施した。
ホーチミン市のあるバインミー屋では1本当たり3000〜4000ドン(約18〜24円)、コーヒーは1杯当たり3000〜5000ドン(約18〜31円)引き上げられた。
同様に、あるバインカン屋は1杯3万7000ドン(約226円)から4万ドン(約244円)へ値上げした。
あるブンボー屋も2025年末の値上げに続きさらに5000ドン(約31円)引き上げ、通常5万ドン(約305円)、特製7万ドン(約427円)となった。
ある鶏料理屋でも1食当たり約5000ドン(約31円)値上げされ、約5万5000ドン(約336円)となっている。
多くの店主は、主因として原材料価格の上昇を挙げる。複数の品目で数カ月前より5〜15%高い水準が続いているという。
あるフォー屋の店主は、過去4カ月にわたり原材料価格が上昇し続け、価格維持が困難になったと説明する。肉や調味料は5〜7%上昇している。
ガス価格は下落したものの、中東情勢が緊迫化する前の水準と比べて約40%高く、人件費も約5%上昇している。
店側は、値上げはコスト補填だけではなく、品質維持のためでもあるとしている。
また、価格調整には時間差がある。販売価格は数週間から数カ月の平均コストを基に設定されるため、短期的な燃料価格の変動には即応しない。
過去のコスト上昇で圧迫された利益を回復するため、燃料費の下落分は主に補填に充てられている。
飲食チェーンの関係者によれば、店舗コストのうち家賃は10〜20%、人件費は20〜30%を占め、短期的な削減は難しい。
原材料費は35〜50%と最大であり、市場変動の影響を強く受ける。
一方、燃料関連コストは主に物流分野で3〜10%にとどまる。このため、燃料価格が下がっても総コストの低下は限定的で、販売価格の引き下げにはつながりにくい。
食品業界団体の関係者も、燃料価格の下落は一定の負担軽減にはなるが、コスト全体への影響は限定的と指摘する。
農水産物や包装材、輸入原料などの価格変動がより大きく影響し、加えて財務コストや需要回復の遅れも価格引き下げを難しくしている。
今後については、食品や外食の価格は大幅な下落よりも安定傾向となる可能性が高いとみられる。
燃料価格の低下はコスト圧力の緩和に寄与するが、明確な値下げには原材料価格や需要の改善など追加の条件が必要とされる。
さらに、人件費や家賃、需要の慎重さ、電子請求書や税制対応などの負担も重く、運営コストの圧力は続いている。
加えて、価格はブランドイメージとも結びついており、一度引き上げた価格を再び下げることは顧客の期待に影響するため、多くの店舗は新たなコスト水準に合わせて価格を維持する傾向にある。


































