〈写真:vtv.vn〉
ベトナム中部クアンチ省の当局は、「神様の母教会」と呼ばれる団体が参加者を勧誘するために約70種類のシナリオを用いていたことを明らかにした。
クアンチ省公安当局の調査によると、同省で活動していた同団体の指導者らが事情聴取に対し、勧誘手法や組織の運営実態を認めた。
現地組織は海外にある「総会」から指示を受け、作成・配布されたシナリオに基づいて活動していたという。
供述によれば、組織は厳格な階層構造を持ち、主に若者を中心とした「伝道者」が活動している。
彼らは高いコミュニケーション能力を備え、説教技術の訓練を受けた上で、案内役、グループ長、地域責任者などの役割に分けられている。
特に、勧誘に際しては70種類の異なるシナリオを用意し、対象者の心理や状況に応じて使い分けていた。
内容はプロテスタントを装った「講義」を通じて心理に働きかけるもので、判断力の弱い女性や、生活上の困難や病気、精神的問題を抱える人々が主な対象とされていた。
勧誘は段階的に進められ、まず関係を築き信頼を得た上で、個人情報や家庭環境を収集し、それをもとに心理的支配を強めていく手法が取られていた。
接触は知人や友人を介するほか、ソーシャルメディアを通じて見知らぬ相手にも行われていた。
当局によると、この団体はベトナム国内で正式な許可を受けておらず、合法的な活動拠点も持たない。
「世界福音宣教協会」を名乗るものの、正統なプロテスタント諸派からは認められていない。
また、組織は参加者が家族から離れるように働きかけ、特に反対があった場合には関係を弱めることで組織への依存を高めていたとされる。
資金面では、当初は任意の献金にとどまるが、関与が深まるにつれて心理的圧力や精神的威圧を伴い、毎月の収入の10分の1を定期的に献金するように求めていた。
当局は同団体について、外国発の未認可宗教組織であり、教義の歪曲や極端で非科学的な内容の宣伝を行い、社会生活や伝統的価値観に悪影響を及ぼす恐れがあると指摘している。
また、一部の儀式には迷信的要素が含まれ、祖先崇拝の放棄を促すなど、家族関係の亀裂を招く事例も確認されている。







































