<写真:dantri.com.vn>
ベトナムの屋台料理バインミーを題材にした「Stand banh mi(スタンド・バインミー)」がSNS上で拡散し、外国人旅行者を引き寄せる現象となっている。
4月下旬、英国人女性(20)歳はダナン市に到着後、最初に路地裏の豚の丸焼き入りバインミー店を訪れた。
訪越のきっかけは、楽曲「Stand by Me」の替え歌として「Stand banh mi」に合わせて踊りながら食べる動画をTikTokで見たことであった。
価格は1本あたり約1万5000~3万ドン(約90〜180円)で、多層の具材を挟んだ大きなバインミーに興味を持ったという。
英国で一般的なサンドイッチは具材が単純で味も淡白とされる一方、ベトナムのバインミーはパリッとした皮に豚の皮付き焼肉やなます、ソースを組み合わせる点が特徴である。
同女性は滞在中に、恋人が1日に複数のバインミーを食べ比べたと語り、体験動画はSNSで数十万回の再生を記録した。
同様の動きは各国に広がり、スウェーデン人女性(25)もハノイ市で立ち食いする様子を投稿した。
ここ1週間ほどで、米国の歌手ベン・E・キングの楽曲をもじった「Stand banh mi」がTikTok上で多数使用され、路上で立って食べる体験を指す言葉として定着しつつある。
会員数20万人を超える外国人中心のコミュニティ「Vietnamese Banh Mi Appreciation Society」でも、このトレンドを巡る議論が活発化している。
店の場所にとどまらず、パンの密度や具材、地域ごとの味の違いなど細部に及ぶ意見交換が行われている。
ベトナムのバインミーは、CNNやTasteAtlasなどの専門媒体で世界有数のストリートフードとして評価されている。
国家観光局によると、2026年最初の4か月で外国人訪問者は880万人に達し、前年同期比で約15%増加した。
中でも若年層は短編動画を参考に旅行先を選ぶ傾向が強い。
ラトビア人男性(28)は当初2週間の滞在予定を4か月に延長し、各地の市場でバインミーを食べ歩いている。
母国の伝統的なベーコンパンと異なり、パテやハム、香草を組み合わせる点を特徴として挙げ、「焼きたてを手に路上で食べること自体が文化体験」と語った。
ダナン市在住10年の英国人男性も日常的に屋台のバインミーを食べている。
帰国時には同様の商品を探すものの、1本12ドル(約1900円)と高価で、屋台の味とは異なると指摘する。
ベトナムでは地域により牛シチューやミートボール、バターなどを加えるバリエーションも見られる。
ハノイ観光協会の関係者は「Viet Nam is calling」や「Viet Nam Hauls」と並び、「Stand banh mi」のようなSNSトレンドが観光需要を押し上げていると指摘する。
観光客は景観だけではなく、屋台料理やファッションなどを通じた地域文化の体験を重視しているという。
一方で、長期的な誘客には衛生管理や地域ごとの特色維持が重要であるとした。
ホーチミン市の大学で観光・ホテル学部を率いる専門家は、ベトナムのバインミーが西洋料理の影響から独自に発展し、世界の食文化の中で独立した存在として確立されたと評価している。







































