<写真:cafef.vn>
ハノイ市が歩道の有料貸し出しを検討していることを受け、小規模事業者の間で料金体系や制度の安定性に対する懸念が広がっている。
ハノイ市は都市秩序の再整備後、歩道を商業目的で貸し出す案を提示した。
料金は立地や区域に応じて、1㎡当たり月額2万~4万5000ドン(約120~270円)とされる。
一方、歩道で生計を立てる事業者からは、実際の営業時間との乖離を指摘する声が上がる。
文廟付近でブンダウ屋を営む女性は、営業が1日約2時間に限られる中、月単位での支払いは適切でないとして、時間単位での柔軟な課金を求めた。
近隣でフォー屋を営む女性も、朝の短時間に客が集中する業態のため、利用時間に応じた料金であれば利用を検討するとしている。
一方、ホアンキエム区の旧市街など集客が安定した地域では、歩道利用への需要は高い。
店舗面積が限られる中、歩道は集客を左右する重要な要素とされ、正式な利用が認められれば設備投資を進める意向も示されている。
観光地周辺で営業するカフェ経営者は、歩道利用が合法化されれば、景観向上に資する設備への投資が可能になると述べた。
また、カウザイ区では、歩道がない地域でも店舗前の空間を有料で利用したいとの声があり、従来の顧客を維持するため現地での営業継続を望む事業者もいる。
制度設計を巡っては専門家からも課題が指摘されている。
ハノイ市建設局の草案では、歩道貸し出しには沿道の住民や事業者の50%以上の同意が必要とされる。
しかし、ハノイ建築家協会の委員は、この基準が利害対立を招く可能性があると指摘した。
さらに、同意取得の仕組みが不確実性を高め、事業者にとっては運用が偶発的になるとの懸念もある。
都市計画分野の専門家は、公平性確保のため公開入札の導入や、長年営業する事業者の優先利用などを提案した。
加えて、貸し出し対象となる歩道の範囲を明確化するデジタル地図の整備や、利用面積の逸脱を防ぐ管理体制の必要性も指摘されている。
事業者側は制度の安定性も重視している。
飲食チェーンの経営者は、歩道管理強化に対応して出店戦略を見直したばかりであり、有料化が実施されれば再び調整を迫られるとしたうえで、政策は3~5年程度の安定性が必要であると述べた。


































