<写真:thuonghieucongluan.com.vn>
ベトナムで、これまで一般的であったソフトウェアの海賊版利用や共有アカウントの使用から、正規の有料サービスへ移行する動きが広がっている。
非正規版を使用していた女性はある夜、プレゼン資料作成中にパソコンのOfficeソフトが突然エラーを表示し、月数万ドンで購入した共有アカウントがロックされた。
同期データにも不具合が生じ、翌朝の発表を控えて混乱したという。
この経験を機に、女性はMicrosoft OfficeやNetflix、Spotify、YouTube Premiumなどのサービスをすべて正規契約に切り替えた。
ある男性も就職直後はPhotoshopやPremiere、Windowsなどの海賊版を使用していたが、創作活動で収入を得るようになって以降、有料利用へと移行したと語る。
こうした事例は国内で進む変化を反映している。
従来は海賊版ソフトのダウンロードや違法サイトの利用、共有アカウント購入が一般的とされていたが、近年は著作権を尊重し、正規サービスに対価を支払う利用者が増加している。
技術専門家によると、この背景には知的財産権への認識の変化に加え、正規サービスの安定性や利便性の高さがある。
また、低価格プランや家族向け、学生向けの割引導入により、正規利用の費用負担が軽減されたことも要因とされる。
家電修理サービス業者によれば、5年前は顧客の約80%が海賊版ソフトを使用していたが、近年は30〜40%程度に低下した。
業務上のトラブルやデータ損失、ランサムウェア被害などを経験し、結果的に正規ライセンス購入費の10〜20倍、場合によってはそれ以上のコストが発生するケースが認識されるようになったためであるという。
政府側も改善を認めている。
文化・スポーツ・観光省著作権局の副局長は、ベトナムにおけるソフトウェア著作権の状況が大きく前進したとし、企業を含む社会全体の意識変化が顕著であると指摘する。
国家機関や銀行、大企業を中心に、海賊版から正規サービスへの移行が進んでいる。
また、4月に施行された改正知的財産法では、コンピュータプログラムに関する著作権規定が補強された。
プログラムは命令やコードの集合として定義され、ソースコード、機械語の別を問わず文学作品として保護される。
サービスとして提供されるソフトウェアについても、バックアップ作成は利用規約やライセンス契約に従う必要がある。
当局は、こうした変化が投資環境や国際競争力の向上にもつながるとみている。
特に米国や欧州など知的財産保護を重視する市場への輸出において、法的リスクの低減に寄与するほか、国内のソフトウェア技術者の創造意欲向上にもつながるとしている。





































