<写真:doanhnhanvn.vn>
アジアの石油市場が、通常運用を維持するための最低水準に近づいていると専門家が警告した。
米投資会社カーライル・グループの戦略責任者であるジェフ・カリー氏はCNBCの取材に対し、アジアの石油供給は「運用の最低水準」にほぼ到達しており、生産量は通常の活動を維持するのに必要な水準にとどまっていると述べた。
同氏は「アジアはすでに限界に達している。欧州はあと約1カ月、米国は7月に同様の問題に直面する可能性がある」と指摘した。
欧州については、米国の戦略石油備蓄(SPR)からの供給により当面は安定しているものの、長期的な継続は困難とされる。
Kplerのデータによれば、最近のSPR放出分は主に北西欧、地中海、バルカン地域向けとなっている。
国際エネルギー機関(IEA)によると、4月の世界の石油供給は日量9510万バレルとなり、前月比で日量180万バレル減少した。
2月以降の減少幅は累計で日量1280万バレルに達している。また、観測可能な在庫は3月に1億2900万バレル、4月にさらに1億1700万バレル減少した。
カリー氏は、現在の世界の石油在庫の大半がパイプラインや貯蔵システムの安全運用に必要な水準であり、市場に供給可能な余剰は限定的であると指摘した。
特にアジアは影響が大きく、石油供給の約80%をホルムズ海峡経由に依存している。このため各国は対応を進めている。
インドの4月の原油精製量は前月比8.9%減の日量523万バレルとなり、製油所は中南米やアフリカからの調達に切り替える一方、ロシア産の購入も継続している。
フィリピンは米国、カナダ、コロンビア、アルゼンチンからの調達を検討している。
Kplerによれば、米国のSPRからの61万6000バレルの原油が同国に向かっており、アジア向けとしては2022年11月以来初の緊急備蓄放出となる。
パキスタンは石油・ガス供給の90%をホルムズ海峡に依存しており、製油所に対し15日分の原油備蓄、流通企業に対し30日分の製品在庫の確保を求める計画を進めている。
政府は戦略備蓄の整備も検討している。
IEAは第2四半期の世界の精製能力が日量450万バレル減少し、日量7870万バレルに低下すると予測している。
中東からの輸出が回復せず、在庫減少が続いた場合、夏の需要期に深刻な供給不足が生じる可能性があると警告した。
IEAのファティ・ビロル事務局長は「状況が改善しなければ、7月または8月に『レッドゾーン』に入る可能性がある」と述べた。
また、専門家はホルムズ海峡の再開が唯一の長期的解決策であると指摘する。戦闘前と比べて湾岸諸国の石油生産は日量1440万バレル減少している。
IEAは、同海峡を通じたエネルギー輸送が6月から徐々に回復する場合でも、2026年の世界供給は平均日量1億220万バレルと、前年より日量390万バレル減少すると見込んでいる。


































