<写真:znews.vn>
外国人観光客の間で、ベトナムのバイク配車サービスの制服を着用する動きが広がっている。
中央アジア出身のある男性はここ1か月、ハノイ市内で配車サービス「グラブ」のジャケットとヘルメットを着用して外出している。
母国にはバイクによる配車サービスがなく、観光客の間で同様の服装が流行しているのを見て、現地ドライバーの体験を目的に購入したという。
同男性は東欧出身の友人とともにこの服装で各地を移動し、ベトナム人ドライバーと交流する様子を撮影した動画を投稿している。
これらの動画はSNS上で数百万回の再生数を記録している。
東南アジア出身の男性旅行客も友人4人とともに同様のジャケットを購入し、旅行中のグループの制服として着用した。
自国にもグラブはあるがドライバー用の制服はなく、ハノイで見た緑色のジャケットに親しみと新鮮さを感じたと述べている。
着用中、実際のドライバーと間違えられて配車方法を尋ねられることもあったという。
この現象は動画投稿アプリ「TikTok」を中心に拡散しており、関連ハッシュタグの動画は数百万回の閲覧を集めている。旅行関連のコミュニティでも多くの反応が寄せられている。
ベトナム国家観光局によると、2026年最初の4か月間に同国を訪れた外国人観光客は880万人に達した。
このうちZ世代やミレニアル世代の割合が高く、短尺動画を参考に旅行先や体験を選ぶ傾向がある。
ハノイ旧市街ハンガン通りの衣料品店経営者によると、ここ1か月余りで配車サービスのジャケットを求める客が来店者の約60%を占めている。
商品はドライバー用のデザインを模したもので、フリーサイズ、袖にはベトナム国旗が印刷されている。
価格は1着あたり12万〜15万ドン(約720〜900円)で、ヘルメットを合わせて購入する客もいる。
土産として複数枚購入するケースもあり、周辺店舗でも同様の商品が扱われているという。
中東のある男性は土産としてこのジャケットを購入した。約3か月の滞在中、各観光地で着用し、日差しや雨を防ぐ機能性の高さを実感したと語る。
この傾向は山岳地域にも広がっている。ハザン省のドライバーによると、年初から配車サービスの制服を着た外国人観光客が峠道をバイクで走行する姿が頻繁に見られるという。
観光客はこの服装によって現地ドライバーのような感覚で自ら運転しながら各地を巡る体験ができると話している。
専門家は、この現象が観光スタイルの変化を示していると指摘する。従来の景観観光から、現地の生活や行動に溶け込む「没入型観光」への移行である。
ベトナムにおけるバイク配車サービスは都市生活の特徴的な労働形態であり、欧米では一般的ではない。
このため、制服を着用することで現地社会との一体感や交流のしやすさを感じるとされる。
また、繊維分野の専門家は、この衣服が低価格で機能性を備えたファストファッションに分類されると分析する。
紫外線対策や防水性といった機能が屋外移動に適している点も、観光客に好まれる要因の1つとされる。





































