<写真:docnhanh.vn>
生活費や金利の上昇により、多くの家庭で支出が増加し、節約しても貯蓄が縮小する状況が広がっている。
ホーチミン市で働くある男性は、今年の月収が約50万ドン(約3400円)増の1500万ドン(約10万2000円)となったものの、家賃は190万ドン(約1万2900円)から300万ドン(約2万400円)へ上昇した。
さらに食費や光熱費なども値上がりし、外食や旅行を控えているが、毎月の貯蓄は200万~300万ドン(約1万3600円~約2万400円)程度と従来の半分に減少した。
住宅ローンを抱える家庭の負担も増している。
アンホイドン地区の在住の男性は、12億ドン(約816万円)の住宅ローンについて、優遇金利6%の終了後に変動金利10.5%へ移行したことで、月々の返済額が1200万ドン(約8万1600円)から2000万ドン(約13万6000円)に増加した。
家計支出は約3000万ドン(約20万4000円)から4500万ドン(約30万6000円)へ膨らみ、ほぼ余剰がなくなったという。
比較的高所得の家庭でも、学費や生活必需品の値上がりが重荷となっている。
ホーチミン市の企業で働く別の男性は、昨年から月間支出が約1000万ドン(約6万8000円)増加し、今年も上昇が続いている。
学費は約10%、食料や日用品は約15%上昇した。
こうした事例は、生活費全般の上昇を反映している。
財政省統計局によると、5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.6%上昇し、年初5カ月平均では4.31%の上昇となった。
中でも住宅・光熱・建材が6.64%上昇と最も高く、猛暑による電力・水需要の増加が影響した。交通費も原油価格の上昇を受けて5.22%上昇した。
食費の上昇も続いている。年初以降、ホーチミン市の飲食店では1回または2回の値上げが行われ、1食あたり5000~1万ドン(約34~68円)の上昇が一般的となっている。
ガス価格は前年同期比約40%上昇し、輸送費や包装費、原材料費も10~30%上昇したことが背景にある。
伝統市場でも生鮮食品の価格は高止まりしており、海産魚は15~30%、牛肉は約10%上昇した。こうした状況を受け、消費者は購入量を減らすなど慎重な支出姿勢を強めている。
実際、2026年に外食支出を減らすとする人の割合は34.5%に達し、前年の31.1%から上昇した。日常的に外食する頻度も17.4%から13.76%へ低下している。
小売業では、消費者が肉や卵、野菜などの必需品を優先し、不要不急の支出を控える傾向が強まっている。
このため各小売チェーンは販促活動を強化し、需要喚起と家計負担の軽減を図っている。
専門家は、住宅費、食費、学費、金利といった主要支出が同時に上昇している点を懸念する。
所得の伸びが生活費の上昇に追いつかず、節約しても資産形成が難しくなっていると指摘する。
また、住宅ローンなどの借入は、優遇金利終了後の負担増により家計を圧迫するリスクがあるとした。
さらに、エネルギーや物流、為替など外部要因の変動が国内価格に波及しやすい構造も指摘されている。
中東情勢の影響でエネルギーや輸送コストが上昇し、食品業界では原材料の約50~60%で価格上昇が確認されている。
企業側もコスト増に直面する一方、需要減退を懸念して販売価格の引き上げに慎重な姿勢を取っている。



































