<写真:image.poste-vn.com>
尖圭コンジローマは性交時のみ感染するとの誤解が広がる中、口腔や性器の軽微な接触でも感染する可能性があることが指摘されている。
ホーチミン市在住の39歳男性は、取引先とのカラオケ後に舌に小さなできものが出現した。
当初は口内炎と考え、市販薬の服用や食生活の見直しで対応していたが、2週間後には病変が拡大し、痛みや出血、口臭を伴うようになった。
受診の結果、舌部の尖圭コンジローマと診断された。男性は性交はしていないものの、カラオケでの親密な接触があったとし、感染の可能性を認識していなかったという。
また、36歳男性は、日本での3年以上の勤務を終え帰国準備中、陰茎周辺にいぼ状の病変を確認した。
過去に避妊を伴わない性行為があったとし、当初は剃毛や皮膚刺激によるものと考え受診が遅れた。
予防接種センターVNVCヒエップビンフオックの医師によると、尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)による感染症で、主に6型と11型が関与する。
感染は膣、肛門、口腔での性交のほか、感染部位の皮膚や粘膜との直接接触でも起こり得る。このため、挿入を伴わない接触でも感染リスクが存在する。
口腔や性器、皮膚に傷がある場合、ウイルスを含む病変との接触で感染する可能性があるほか、病変に触れた手で別の部位に触れることで自己感染が広がることもある。
症状は男性の場合、陰茎、陰嚢、肛門、口腔、舌などに現れることがあり、初期は小さく柔らかい隆起として現れる。
進行すると数や大きさが増し、集簇して出血やかゆみ、不快感、臭いを伴う場合がある。
疑わしい症状がある場合、自己判断での外用薬使用や自宅での処置は避けるべきである。
不適切な対応は病変の拡大や感染、治療の遅れにつながる可能性がある。皮膚科や泌尿器科、婦人科、性感染症専門科での診断と治療が必要とされる。
現在、HPVを完全に排除する治療法はなく、外用薬、電気焼灼、凍結療法、レーザー、外科手術などは既存の病変除去や症状軽減、感染拡大の抑制を目的とする。
治療中および病変が残る期間は性交を避ける必要がある。
配偶者やパートナーがいる場合、感染リスクについて共有し、双方で検査を受けることが推奨される。申告の遅れは感染の連鎖や早期治療機会の逸失につながる。
予防策としては、安全な性行為の実践やパートナー数の制限、体液が付着する可能性のある個人用品の共用回避、性器の衛生管理が挙げられる。
コンドームは感染リスクを低減するが、被覆されない皮膚にウイルスが存在する可能性があるため、完全な防御にはならない。
また、HPVワクチンは6型、11型を含む複数の型に対する予防効果があり、関連するがんの予防にも寄与する。
ベトナムではガーダシルおよびガーダシル9が使用されており、ガーダシル9は9歳から45歳の男女が接種対象である。
9歳から15歳未満は6~12か月間隔で2回、15歳から45歳は6か月以内に3回接種する。
ワクチンは感染前の接種で最も高い効果を示すが、既に感染歴がある場合でも他の型の予防や再感染防止の観点から接種が検討される。
なお、ワクチンは既存の感染や病変の治療には効果がなく、疑わしい症状がある場合は早期の受診が必要である。



































