<写真:vietnamnet.vn>
トヨタ・ベトナムが主力車種の整理を相次いで進めており、電動化を軸とした戦略転換が浮き彫りとなっている。
同社はここ数カ月で、長年販売してきた「カローラ・アルティス」を廃止したほか、「カムリ」のガソリン車2.0Qを終了、さらにSUV「フォーチュナー」からディーゼルエンジンを廃止した。
従来の主力モデルや仕様を相次ぎ見直す動きに対し、市場では顧客離れを懸念する声も出ている。
自動車専門家のグエン・トゥック・ホアン・リン氏は、こうした動きについて、メーカーが市場需要や事業戦略に応じて商品構成を調整するのは自然な対応であると指摘する。
トヨタは数年前からハイブリッド車を重視する多面的戦略を掲げており、今回の見直しもその方針に沿ったものであるという。
アルティスについては、同価格帯でスポーツ多目的車(SUV)などの選択肢が増え、需要が縮小しているとされる。
若年層を中心に車高の高い車種や多機能車への志向が強まる中、トヨタ自身も「カローラクロス」や「ヤリスクロス」を展開している。
さらに、公的機関向け需要の変化も影響しており、同セグメントでの競争激化が販売環境を厳しくしていた。
カムリも同様に、購入層が業務用途や高級志向へとシフトしている。
価格帯が9000万ドン〜1億ドン(約55万5000〜61万7000円)台の市場では競合が多く、従来型ガソリンモデルの優位性が薄れていた。
このため、より先進技術や快適性を備えたハイブリッド仕様への集約が進んでいる。
フォーチュナーに関しては、ディーゼルエンジンの需要が低下している。
電動化技術の進展により、ハイブリッド車が燃費性能や長距離走行性能、牽引力を満たしつつ、排出ガスや臭気の低減といった環境面の利点を持つことが背景にある。
企業にとっても運用管理や整備コストの面でメリットがあるとされる。
トヨタは近年、電動ピックアップ「ハイラックス」を発表しており、工業団地や建設現場での使用を想定している。
従来ディーゼル車が担ってきた役割を電動化車両が代替する流れが見られる。
リン氏は、排出ガス規制の強化を背景に、ベトナムや東南アジアでも今後数年でディーゼル車が電動車やプラグインハイブリッド車に置き換わる可能性があると指摘する。
市場に大きな変化がなければ、「イノーバクロス」がフォーチュナーに代わり、一般向けセグメントでの役割を担う可能性もあるという。
今後3〜5年について同氏は、トヨタはベトナム市場に適合した製品を引き続き投入するとし、ハイブリッド車や電動車の拡充が進むとの見方を示した。
加えて、小型車や家族向け車両など、用途に特化したモデルの導入も検討される可能性がある。






































