<写真:dantri.com.vn>
ベトナム農業・環境省気象水文局は21日、2026~2027年のエルニーニョ現象に関する予測報告書を公表し、同現象は急速に発達して正式に形成されたと発表した。
2026~2027年冬まで90%超、2027年春も80%超の確率で継続し、その後は年央にかけて徐々に弱まると予測している。
長期化すれば猛暑の継続や季節降雨の減少、水資源の不足が深刻化し、南中部沿岸地域、中部高原、メコンデルタを中心に干ばつや塩害のリスクが高まるとしている。
報告書は2つのシナリオを示した。
高リスクのシナリオでは、中程度から強いエルニーニョが2027年初めにかけて弱まり、南中部沿岸地域、中部高原、メコンデルタで干ばつや水不足、塩害の危険性が高まる。
メコンデルタでは塩水の侵入が平年より早く始まり、より内陸部まで及ぶ可能性がある。
一方、極めて高いリスクのシナリオでは、非常に強いエルニーニョが2027年半ばまで続くと想定する。
猛暑の長期化や2027年の雨季到来の遅れ、貯水池の水不足に加え、メコン川上流での取水拡大や水運用による流量減少が重なれば、メコンデルタの塩害は過去の極めて強いエルニーニョ時と同程度に達する可能性があるとしている。
また、ダー川水系を中心とする大規模水力発電ダムへの流入量が大幅に減少する一方、猛暑による電力需要の増加でエネルギー供給への圧力が強まる見通しである。
中部、中部高原、東南部では森林火災の危険性が高まり、農業も長期的な水不足による収量低下や生産コストの上昇といった影響を受ける恐れがある。
気象水文局は、これらのシナリオはENSOの推移や気温、降水量、河川流量、貯水池の貯水状況、干ばつや塩害などの最新データに基づき継続的に更新する必要があると指摘した。
今回の報告は現象そのものの予測から災害リスクの影響予測へ重点を移し、関係機関が水資源配分や農業生産、ダム運用、電力供給などの対策を検討する際の気象・水文上の基礎資料として活用する位置付けである。




































