〈写真:thanhnien.vn〉
AIを使って顔画像や生体認証データを偽装し、携帯電話のSIM契約を行った個人に対し、2026年7月1日から最大1億ドン(約62万円)の行政罰金を科す新たな規定が施行された。
刑事責任を問う要件を満たさない場合でも、8000万~1億ドン(約49万~62万円)の罰金対象となり、AIを悪用したなりすまし対策を強化する狙いである。
近年は、SNS上で収集した数枚の顔写真からAIやディープフェイク技術を用いて本人そっくりの動画や画像を生成し、電子本人確認(eKYC)を突破してSIM契約や銀行口座開設、不正なオンライン取引に悪用する手口が高度化している。
盗難や違法に売買された本人確認書類と組み合わせることで、本人になりすました契約が行われるケースも懸念されている。
アテナ・サイバーセキュリティ研修センターのボー・ドー・タン所長は、他人名義や偽情報で取得したSIMを組織的に販売し、それが警察や検察、銀行、税務当局、配送業者などを装う電話詐欺に利用される事例が長年続いていると指摘した。
本人が契約した覚えのない携帯電話番号の名義人になっているケースもあり、個人情報の不正利用が背景にある可能性があるという。
また、Chongluadao.vnプロジェクトのゴー・ミン・ヒエウ代表は、銀行などの顔認証を突破するツールがTelegramを含む闇市場で公然と販売されており、通信事業者や金融機関のセキュリティ対策にとって大きな課題になっていると説明した。
政府は罰則強化に加え、通信事業者に対して契約者情報の確認体制や顔認証システムの高度化、不正検知機能の強化、関係当局との連携を求めている。
市民に対しても、身分証明書や顔写真などの個人情報を安易にSNSへ掲載せず、本人確認書類を他人に貸与しないこと、不審な契約が判明した場合は速やかに通信事業者へ連絡して確認するように呼びかけている。



































