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米国が通商法301条に基づき、ベトナムを含む60の貿易相手国に追加関税12.5%を適用したことで、ベトナムの繊維・アパレル業界は新たな競争圧力に直面している。
ただ、業界関係者は現時点での影響は限定的で、国際競争力は維持されているとの見方を示している。
今回の12.5%の追加関税は、暫定的な基準税率10%に代わって適用されるもので、多くの繊維製品は適用除外の対象外となる。
一方、バングラデシュやカンボジア、インドネシア、マレーシアの製品には10%の税率が適用されるため、ベトナム製品は競合国より2.5ポイント高い関税を負担することになる。
利益率が低く価格競争の激しい業界だけに、輸入業者の発注先選定へ影響する可能性がある。
ただ、多くの企業では2026年末まで、あるいは10月までの受注が既に確定しており、直ちに大きな影響は出ていないという。
関係者は、新規契約では価格交渉の圧力が高まるとみる一方、生産コストの管理や品質維持、取引先との柔軟な協議によって対応は可能としている。
また、原産地の追跡体制やサプライチェーンの透明性を強化し、取引先からの要請に備える動きも進んでいる。
ベトナム繊維・アパレル協会(VITAS)は、競合国との関税差により一部受注が他国へ移る可能性を指摘する一方、ベトナムは大規模な生産能力や熟練した労働力、長年構築してきた産業基盤という強みを維持していると評価する。
関税負担の増加も、生産者だけでなく小売業者や米国の消費者を含むサプライチェーン全体で分担される可能性が高いとの見方が示された。
長期的には、関税は産業構造転換を促す契機になるとみられている。
2025年の繊維・アパレル輸出額は460億ドル(約7兆4700億円)で前年比約5.6%増となり、国内付加価値率も約52%へ改善したものの、原材料の国内調達率は約40%にとどまり、依然として輸入依存が大きい。
業界では、現在生産量の約70%を占めるCMT(委託加工)から、FOBやODM、OBMといった高付加価値型への転換を進める必要性が高まっている。
VITASによると、2026年上半期の繊維・アパレル輸出額は推計約222億ドル(約3兆6100億円)で前年同期比1.7%増となった。
業界は下半期に厳しい環境が続くと予測しており、ASEANなど米国以外への市場開拓や、国内繊維産業の育成による原材料の自給率向上が重要な課題になるとしている。





































