〈写真:tuoitre.vn〉
日本の百貨店大手である高島屋は、ホーチミン市で展開する商業施設事業が好調に推移していることを受け、ベトナムでの事業拡大を検討している。
東南アジア市場を中長期的な成長エンジンと位置付けており、ハノイ市での新規施設開業も計画している。
同社の村田善郎社長は海外市場の潜在力について言及し、ベトナムの国内総生産(GDP)が高い成長率を維持している点に期待を示した。
ホーチミン市中心部のサイゴン街区に位置する高島屋の商業施設は売上が堅調に推移しており、今後も利益拡大が見込まれるという。
同施設は2016年に開業した。高級ブランドや飲食店など多様なテナントを集めており、現在ではホーチミン市を代表する商業施設の1つとなっている。
さらに同社は、ハノイ市の西湖西都市区で新たな商業施設の開発を進めている。開業は2027年第3四半期を予定している。
また、2031年の創業200周年に合わせ、東南アジアで新たな商業施設を開設する可能性についても市場調査を進めている段階である。
こうした動きの背景には、日本国内の百貨店事業を取り巻く環境の変化がある。
中国政府が自国民に対して訪日旅行の抑制を呼びかけた影響により、中国人観光客による消費が減少し、日本の百貨店売上にも影響が及んでいる。
一方で、ベトナムでは商業施設の需要が拡大している。
商業用不動産調査会社CBREによると、ホーチミン市中心部の小売賃料は1㎡当たり月270~285ドル(約4万2000〜4万5000円)であり、前年同期比で3~4%上昇した。
高級商業施設ではテナント入居率も高水準を維持している。
また、JLLは国際ブランドが高所得層との接点を確保する場として商業施設への出店を重視していると指摘している。
さらにCushman & Wakefieldによれば、ホーチミン市の商業施設の平均入居率は2025年時点で93%以上を維持しており、小売市場の活況が続いている状況である。



































