<写真:cafef.vn>
航空機の客席上部にある送風口は、寒さを避けるために完全に閉じたくなりがちであるが、専門家によれば、それは必ずしも賢明な判断ではない。
機内では周囲の空気の流れを適度に保つことが重要であり、送風を完全に止めない方が望ましいとされる。
多くの乗客は、着席するとすぐに頭上の送風口を閉じ、冷気を避けようとする。
ただし、カナダのオタワ大学で小児科医を務めるアレルギー専門家は、風を真上や横方向に弱めに向け、穏やかな空気の循環をつくる方がよいと指摘する。
とりわけ長距離便や混雑した便では、限られた個人空間の空気を動かす効果がいっそう重要になる。
同専門家によれば、送風口を閉じたとしても客室全体の空気の質が大きく変わるわけではない。
しかし、自分の周囲の空気の流れには確実に影響が及ぶ。
空気がよどむと、ほこりや花粉、近くの乗客から出る飛沫に触れる可能性がやや高まり、くしゃみや鼻詰まり、せきなどを引き起こすおそれがある。
アレルギーやぜんそく、呼吸器の過敏症状がある人にとっては、飛行中だけではなく到着後の体調にも影響する可能性がある。
国際航空運送協会(IATA)によれば、機内の空気は1時間当たり20~30回入れ替わっており、2~3分ごとに更新される計算である。
これは一般的なオフィスビルより大幅に速い水準である。
供給される空気の約半分は機外から取り込む新鮮な空気で、残りはHEPAフィルターを通して再循環される。
このフィルターは、花粉や細菌、ウイルスを含む空気中の粒子の99%以上を除去できるとされる。
さらに、機内の気流設計そのものも粒子の拡散抑制に役立っている。
空気は天井から床へ縦方向に流れ、座席付近から排出される仕組みであり、機内の前方から後方へ長く流れる構造ではない。
そのため、空気中の粒子は広範囲に拡散しにくい。
頭上の送風口は、この空調・浄化システムと組み合わさることで、座席周辺の粒子への接触を抑える役割を果たしている。
寒さが気になる場合は、送風を弱めに調整したうえで、上着や薄手のストールを活用する方法が現実的である。
乾燥が気になる場合も、送風を止めるのではなく、リップクリームやハンドクリーム、保湿スプレー、生理食塩水の鼻腔スプレーなどで直接対処する方が効果的である。







































