<写真:doanhnhansaigon.vn>
ベトナム民間航空局は、航空燃料価格の高騰を受け、国内線エコノミークラス基本運賃に対する燃料サーチャージ導入を引き続き提案している。
同局は建設省に対し、運賃上限の引き上げよりも柔軟な対応策として、燃料サーチャージ制度の適用を認めるように改めて求めた。
短期間で導入可能であり、市場動向に応じて調整や撤廃ができる点を利点としている。
2026年2月末以降、アジア地域の航空燃料Jet A1価格は1バレル当たり200ドル(約3万1800円)を超え、中東情勢の影響前と比べ一時100%以上上昇した。
燃料費は運航コストの約35~40%を占めており、急騰は航空各社の事業活動に直接的な影響を与えている。
一方、国内線のエコノミークラス基本運賃は上限価格制度で管理されており、燃料サーチャージに関する規定は存在しない。
このため導入には、政府決議による承認が必要とされる。
提案では、Jet A1価格が1バレル当たり100ドル(約1万5900円)以上となった場合にサーチャージを適用し、10ドル(約1590円)刻みで段階的に増額する。
基準価格は過去2年間の平均である90ドル(約1万4300円)とし、それを超える追加コストを航空会社と乗客で50対50の割合で分担する仕組みとする。
対象は国内線エコノミークラス基本運賃の利用者で、適用期間は約3カ月を想定する。
例えば、ハノイ〜ホーチミン間(飛行時間約2時間)の場合、1区間当たり約31万1000ドン(約1900円)のサーチャージが見込まれている。
同局によれば、この水準は日本や韓国の同様の路線で適用されている水準より低い。
これらの国では、Jet A1価格が1バレル当たり180ドル(約2万8600円)の場合55ドル(約8700円)、90ドル(約1万4300円)の場合15ドル(約2400円)のサーチャージが設定されている。
マクロ経済への影響については、消費者物価指数(CPI)への圧力は限定的と分析する。
CPIにおける交通分野の比率は約9.67%で、その中で航空輸送の割合は小さい。過去の運賃調整もCPI全体への影響は軽微であったとしている。
また、短期的な措置であるため年間平均への影響や他分野への波及も限定的と見込む。
一方で、制度導入には法的枠組みが未整備であり、政府決議が必要となる点が課題とされる。
燃料価格が高止まりする中、同局は航空会社の運航維持と輸送供給の確保のため、サーチャージ導入は必要と判断している。
建設省を通じて政府に承認を求めるとともに、透明性を確保した運用指針の策定を提案している。
航空各社の負担も拡大している。ベトナム航空は2026年の追加燃料コストを11兆~27兆ドン(約670億~1640億円)と試算した。
2026年3~4月の環境保護税や輸入税の免除措置により約1050億ドン(約6億4000万円)のコスト削減効果があった。
さらに、これらの措置とサービス料金引き下げ、燃料サーチャージ導入が年末まで継続された場合、燃料高騰による追加コストの約10%が軽減される見込みである。
一方、ベトジェットは2026年4月のJet A1価格が約195ドル(約3万1000円)となり、月間コストが2400万ドル(約38億2000万円)増加したと報告した。
税制措置により約400万ドル(約6億4000万円)、増加分の約16%が削減されたとしている。






































