〈写真:pbgdpl.hanoi.gov.vn〉
ハノイは地表の負荷軽減を目的に、地下空間を活用した「三次元型都市モデル」を導入し、地下に新たな都市層を形成する方針である。
首都計画の100年ビジョンによれば、地下空間は従来の単独施設としてではなく、既存の都市中心部や公共交通指向型開発(TOD)、都市鉄道網と統合された連続構造として整備する。
都市構造を水平方向の拡張から垂直方向の運用へ転換し、主要な地下拠点を戦略的トンネル網で接続する。
地下空間の活用は深度ごとに区分する。地表から15mまでは、歩行者通路、地下駐車場、技術配管網、都市鉄道関連施設など市民生活と都市インフラを中心に配置する。
深さ15〜30mでは、深層都市鉄道や防災システム、エネルギー備蓄、戦略物資倉庫、総合技術溝、環境・気候制御を要する施設を整備する。
30〜50mの層は大規模地下貯水施設や重要インフラ軸、国防・安全保障関連施設に充てる。
50m以深は厳格な資源保全区域とし、現行計画期間中は開発しない。
また、地域特性に応じた地下空間の区分も行う。歴史的中心地区や高密度地域は、地上の供給能力を上回る需要に対応するため重点的に開発する。
一方、新興都市や拡張地域では、初期段階から地下空間を一体的に計画する。交通回廊では将来の都市鉄道や地下交通トンネルに備えた用地を確保する。
これに対し、遺跡・文化遺産地域、地質が脆弱な区域、国防・安全保障保護区域では、地下建設を制限または禁止する。
地域別では、紅河以南で地下交通や大規模駐車場の整備を進め、機能区域を技術トンネルで接続する。
紅河以北では地下乗換拠点や地下商業街の整備を優先し、河川横断トンネルのための空間を確保する。
ロンビエン、ザーラムではデータセンターや都市運営システムと統合したスマート地下空間モデルを導入し、スポーツ・文化都市にも適用する。
ソンタイ、ホアラック、スアンマイ、フースエンなどの衛星都市では、高度技術区や高性能計算施設向けの技術インフラや駐車場を中心に整備する。
実施は4段階で進める。2026〜2035年は法制度や管理体制、総合計画の整備を行う。
2035〜2045年には中心部における地下空間の建設比率を都市建設用地の20%以上に引き上げ、水平・垂直両方向の接続性を強化する。
2045〜2065年には比率を35〜40%へ拡大し、商業、サービス、物流、地下駐車場機能を大幅に拡充する。
2065年以降はデジタル技術を活用した運用・最適化へ重点を移し、地下に「第2の都市層」を完成させる。







































