<写真:cafef.vn>
共働きで子どもを持たない「DINK(ダブルインカム・ノーキッズ)」というライフスタイルが、特に大都市部の若者の間で注目を集めている。
かつては利己的で無責任とみなされることもあったが、近年では経済・社会的な圧力の高まりを背景に、現実的な生存戦略として支持する若いカップルが増えている。
安定した2つの収入により、貯蓄や自己投資、旅行や高品質な住環境、健康管理などに資金を充てることができる点が特徴である。
子育てに伴う費用や時間的制約がないため、海外旅行や高級な娯楽、外食などを積極的に楽しむ傾向が強い。
中には子どもの代わりにペットを飼う「DINKWADs」と呼ばれる形態もみられる。
また、子どもを持たないことで仕事に専念でき、昇進や起業、フリーランスといった柔軟な働き方を選択しやすくなる。
結婚も従来の家族形成ではなく、パートナー同士の協働や幸福を重視する関係として捉えられるケースが増えている。
生活費の上昇や住宅価格の高騰、雇用競争の激化といった状況の中で、DINKは経済的負担を抑え、生活の質を維持する手段と位置付けられている。
一方で、この傾向は出生率の低下にも影響を与えている。
ホーチミン市では2023~2025年の出生率が女性1人当たり約1.42人とされ、人口維持に必要な水準である2.1人を下回る状況にある。
これにより人口の高齢化が加速し、将来的な若年労働力の不足が懸念されている。さらに、子どもを持つことを重視する伝統的価値観との間で、家族内の対立が生じる場合もある。
加えて、年齢を重ねた後に子どもによる支援が得られないことへの不安や、子どもを持たないことで夫婦関係の維持が難しくなる可能性も指摘されている。
DINKは個人の自由や自己責任を重視する現代的な選択である一方、生活環境の厳しさを映し出す側面も持つ。
急速な高齢化に直面する中で、個人の選択を尊重しつつ、住宅や教育、子育て支援などの政策を通じて社会全体のバランスを図る必要があるとされる。





































