<写真:thanhnien.vn>
2026年上半期、銀行預金が株式や金などを上回り、主要投資手段の中で最も高い収益率を記録した。
地元メディアの統計によると、年初に6カ月定期預金を行った場合の金利は銀行により約4%から6%弱で推移し、預金額はこれに応じて増加した。
この収益率は、VN指数の上昇率4.23%を上回り、市場の株式型オープンファンド28本の平均成績(1.12%の下落)も超えた。
一方、金価格は年初比で指輪用が2.01%、地金が4.45%それぞれ下落し、ビットコインは33%超の大幅下落となった。
この動きは、金が高値更新を続け、ビットコインが二桁から三桁の上昇を見せ、株式市場に資金が集中していた近年の状況とは対照的である。
2026年上半期は、これまで高収益を誇っていた資産が軒並み停滞または下落する一方、防御的とされてきた預金が収益面で首位に立った。
FIDTの投資調査部門ディレクターは、2026年上半期は資産クラス間で収益の差が顕著に拡大した時期であると指摘する。
同ディレクターによれば、重要なのは各資産の上昇・下落だけではなく、投資家が実際に得た収益である。
VN指数の上昇も市場全体の状況を十分に反映していないとされる。
ビングループ関連銘柄の影響を除くと、指数は約1.81%下落しており、上昇が一部大型株に依存している実態が浮き彫りとなった。
また、分散投資を行うオープンファンドの多くが上半期にマイナスまたは横ばいの成績にとどまり、市場の上昇を十分に取り込めなかったことからも、銘柄選択の重要性が高まっていることが示された。
金やビットコインといった従来の高収益・安全資産も不調であった。
金は前年からの急騰後、国際市場の動きに沿って調整局面に入り、ビットコインは6カ月で価値の3分の1以上を失った。
同ディレクターは、これらの動きは投資環境の変化を反映していると分析する。
金は安全資産需要に加え、米ドルや米連邦準備制度理事会(FRB)の金利見通し、実質金利、利益確定売りの影響を受けている。
ビットコインは、世界的な高金利環境や不透明なマクロ要因の中で投資家のリスク選好が低下し、下押し圧力が強まった。
一方、預金や固定収益資産は、短期的に資本保全と安定収入を確保できる点で相対的に魅力を高めている。
ほぼリスクのない資産で一定の収益が得られる場合、よりリスクの高い資産にはそれを上回る期待収益が求められると指摘される。
ACB証券(ACBS)は、信用成長が預金の伸びを上回る中、銀行は資金確保と流動性維持のため、預金金利を相対的に高水準で維持する必要があると分析する。
これにより、預金は他の投資手段に対して競争力を保つ可能性がある。
VNDirectは、この状況が投資家の期待収益のハードルを引き上げていると指摘する。預金で十分な収益が得られるため、株式などリスク資産への資金流入はより慎重になっている。
同社はまた、年後半の株式市場について、企業業績の改善や公共投資、格上げ期待を背景に成長の余地があるとしつつも、業種間のばらつきが続く可能性が高く、指数の動き以上に銘柄選択が重要になるとみている。
こうした環境下で、個人投資家の間では投資判断の難しさが増している。
ホーチミン市在住のある男性(36)は、6月末に約8億ドン(約480万円)の預金が満期を迎えたが、株式や金への投資計画を見直した。
金価格の調整や、指数上昇にもかかわらず株式の実際の運用成績が伸び悩んでいることが背景にある。
同ディレクターは「どの資産に投資すべきか分からない」という状況は資金不足ではなく、リスクと期待収益のバランスが取れた投資対象が不足しているためであると指摘する。
このため、投資を見送ったり預金比率を高めたりするのは合理的な判断であるとする。
もっとも、預金が長期的に最も有利な投資手段になるわけではない。
長期では株式が高い収益を生む可能性を持ち、金は経済ショックやインフレへの防御手段としての役割を維持する。
実際、上半期の消費者物価指数(CPI)は前年同期比で4.38%上昇しており、預金の名目利回りはインフレを踏まえて評価する必要がある。
市場に明確なトレンドが欠ける局面では、預金や固定収益資産は資本保全と流動性確保の「緩衝材」として機能する。
資産価格がより魅力的な水準となった際に、資金を段階的に再配分する余地を確保できるためである。
同ディレクターは、預金をポートフォリオ全体の最終的な投資先とするのではなく、適切な投資機会が見つかるまでの一時的な資金の置き場として位置づけるべきであると述べた。



































