〈写真:vtv.vn〉
労働市場の変動が続く中、与えられた業務にとどまり、新たなスキル習得や責任拡大を避ける若者が一定数存在している。
仕事はこなしているものの、昇進や自己成長への意欲が薄れつつある現状が、現場の声から浮かび上がる。家庭や私生活を優先し、安定を重視する考え方が背景にあるとみられる。
ハノイ市で働く技術者の男性は、家族との時間を確保するため、新たな目標設定や自己研鑽よりも現状の業務遂行に注力していると語る。
別のプログラマーの男性も、スキルを増やすことで業務負担が増すことを懸念し、現状維持を選択している。
ハノイ市雇用サービスセンターによると、失業保険受給者の約32%が32歳未満であり、再就職先を決める前に自ら退職するケースも少なくない。
この状況は、若者の間で長期的な企業への定着やキャリア形成への関心が低下している可能性を示している。
また、契約範囲内の業務のみを行い、定時で退社する働き方を重視する声もある。
さらに、前世代が過度な努力を重ねてきたことへの反動として、過剰な負担を避ける価値観が広がっているとの指摘もある。
一方で、経験を積んだ後でも新たな知識の習得が難しくなっていると感じる労働者もいる。
企業側が若年層の柔軟性や適応力を重視する傾向もあり、学び続ける姿勢の重要性が増している。
労働市場が急速に変化する中、自己研鑽と適応力の維持が不可欠とされる。実際に、考え方を改めて積極的に業務に関わるようになった結果、昇進機会を得た事例もある。
専門家は、労働者が自己能力を更新しなければ、代替可能な存在になるリスクが高まると指摘する。企業と労働者双方の取り組みが求められるとの見方も示された。
世界経済フォーラムの報告によれば、2030年までに労働者の中核スキルの39%が変化または陳腐化する見通しであり、人工知能や自動化の進展が背景にある。
これにより、労働者は互いだけでなく技術革新の速度とも競争する状況に置かれている。
さらに、統計によると、2026年第2四半期時点で15歳から24歳の若者約140万人が、就学・就労・職業訓練のいずれにも属さない「三無」状態にあり、全体の約10%を占める。
こうした動きは個人の選択にとどまらず、労働力の質や経済発展にも影響を及ぼす可能性がある。
労働市場の変化に対応するためには、継続的な学習と自己成長が重要な要素となっている。



































