<写真:cafef.vn>
これまで地面に落ちるままであったモンステラ・デリシオーサの実が、動画配信のモクバン流行を背景に需要が急増し、1個あたり25万〜38万ドン(約1500〜2300円)で取引されている。
ホーチミン市在住の女性は、約700gの果実を38万ドン(約2300円)で購入するまでに3日を要したといい、複数の店舗で品切れが続いていた。
購入のきっかけは、試食する動画を見て興味を持ったためである。
最近では、SNSや果物関連のコミュニティで購入希望の投稿が相次ぎ、試食や動画撮影を目的に、2個で50万ドン(約3000円)以上を支払う消費者も見られる。
果実の外皮を剥き、白い果肉の味をバナナやパイナップル、チェリモヤなどに例えるモクバン動画が多くの視聴者を集め、知名度を押し上げた。
この動きは市場にも波及し、ホーチミン市やハノイ市、ダナン市、ラムドン省、ダクラク省などの果物店が新たに取り扱いを開始した。
供給は限られており、入荷分はすぐに売り切れる状況が続く。ホーチミン市の店舗では、過去2カ月で問い合わせが急増し、約50個を仕入れたが短期間で完売した。
価格は大きさにより1個25万〜35万ドン(約1500〜2100円)で、1kgあたり50万ドン(約3000円)超となる。
一方で、体験談には賛否があり、未熟な状態で食べた場合、唇や舌、喉にかゆみを感じるとの指摘も出ている。
完熟前の果実にはシュウ酸カルシウムの結晶が残り、刺激を引き起こす可能性があるためで、自然に熟し表面の突起が外れた状態でのみ食用に適する。
生産地のラムドン省ダラット市では、観賞用として20年以上栽培されてきたが、これまで果実は販売対象ではなかった。
需要増加を受けて収穫・販売を始めた農家もあるが、初回収穫は約40個にとどまり、すでに完売した。
1個あたりの重さは500〜600gで、農園価格は約22万ドン(約1300円)である。
同作物は生育が遅く、植え付けから結実まで約6年、さらに果実が成熟するまでに1年から1年半を要する。このため、短期間で供給量を増やすことは難しい状況にある。
モンステラ・デリシオーサ(Monstera deliciosa)はメキシコ南部からパナマにかけての熱帯雨林を原産とし、現地では完熟果が食用とされる。
一方、ベトナムでは長年、観葉植物として栽培されてきたため、果実が食べられることは広く知られていなかった。








































