〈写真:baomoi.com〉
ハノイ市で建設廃材を再利用した透水性の高い多孔質コンクリートの試験導入が近く始まる見通しである。
歩道などに活用することで雨水を地中へ浸透させ、「スポンジシティー」の考え方に基づく浸水対策や都市部のヒートアイランド現象の緩和が期待されている。
ハノイ市では現在、紅河の橋梁建設や環状道路整備、国道1号線・6号線の拡幅など1400件を超える事業で用地取得が進められており、コンクリートやれんが、石材、モルタルなどの建設廃材が1日当たり1万トン超発生している。
これは平常時の4~5倍に当たり、政府と地方当局は建設資材や盛り土材として再利用する循環利用を推進している。
16日午後に開かれたベトナム建設業持続可能な発展フォーラムで、ハノイ建設大学のグエン・ホアン・ザン副学長は、循環型経済を実現するには回収した建設廃材を高付加価値製品へ転換し、企業に経済的利益をもたらすことが重要であると述べた。
同氏の研究チームが開発を進める多孔質コンクリートは、解体後のコンクリートやれんが、モルタルを選別・不純物除去したうえで破砕・粒度調整し、再生骨材として利用する。
空隙率は15~25%、排水速度は毎秒4~10mmで、歩道や駐車場、学校などへの舗装材として利用できるという。
保水性も備えるため、歩道や車道の温度を下げ、暑季のヒートアイランド現象の軽減にもつながるとしている。
研究チームは現在、ロンビエン中学校で同コンクリートを施工しており、7月末の完成を予定している。
高い透水性によって雨後も水たまりができにくく、校庭を乾いた状態に保てるため、「靴がぬれないコンクリート」とも表現している。
また、街路樹の根元への舗装材としても景観性を損なわずに利用できるとしている。
一方、グエン・ホアン・ザン氏は、建設資材の循環利用における最大の課題は、小規模で分散した建設廃材の管理であると指摘した。
住宅改修などで発生する廃材の搬出先が把握しにくく、無許可業者への委託リスクもあるため、都市部には家庭や小規模工事から出る廃材を集約する中継施設の整備が必要であるとした。
同施設には金属や木材、プラスチックなどの一次選別や短期保管機能を備え、リサイクル施設への輸送拠点として機能させるべきであると説明した。
同氏によると、建設廃材からは多孔質コンクリートのほか、盛り土材、再生骨材、ブロック、舗装板なども製造できる。
ダナン市では研究チームが中継施設やリサイクルセンターの整備計画策定を支援しており、ハノイ市では区・坊レベルで5年間の暫定中継施設指定が認められた。
ホーチミン市でも建設・建材協会(SACA)が市当局と連携し、循環利用の推進を進めている。
建設省のグエン・バン・シン次官は、建設資材分野で循環型経済の考え方を進めることで、産業廃棄物の処分場への負担軽減や資源節約、廃棄物処理コスト削減、二次資源の利用価値向上につながると述べた。
また、2050年のネットゼロ実現に向け、管理制度の整備と企業の活用を後押しするため、新たな建設資材に関する基準や技術基準、経済・技術指標の早期整備を求めた。









































