<写真:イメージ画像>
ベトナム産ティラピアが、日本のすしや刺し身向け原料として採用され、高付加価値市場への進出を本格化させている。
2026年上半期の日本向け輸出額は約140万ドル(約2億3000万円)となり、前年同期比54%増加した。6月単月でも20万ドル(約3200万円)近くに達し、同11%増となった。
ベトナム水産物輸出加工協会(VASEP)によると、日本向け輸出では冷凍フィレが全体の67%を占め、付加価値の高い加工品が21%、その他の冷凍製品が約10%となっている。
輸出規模自体はなお小さいものの、フィレや高度加工品の比率が拡大しており、従来の丸魚や冷凍魚中心の輸出から、高価格帯市場への転換が進んでいることを示している。
VASEPは、日本の取引先がベトナム産ティラピアの品質や味を高く評価していると説明する。
カントー市のベトナム・クリーン・シーフード社のグエン・ボー・バン・フック社長は、7月初めにすし・刺し身向けフィレの初出荷を日本向けに実施したと明らかにした。
この輸出は、養殖から加工まで6カ月かけて専用工程を整備した成果であり、品質管理や食品安全、トレーサビリティーを厳格に確保したという。
同社は今後、養殖区域を拡大し、米国やカナダなどへの高付加価値製品の輸出も目指す。
国内では加工能力の増強も進んでいる。ソクチャン省では2025年半ばから、日産200tの加工工場が稼働し、丸魚やフィレ、付加価値製品を生産している。
ベトナムのティラピア生産量は現在、年間約30万tである。
VASEPの専門家は、日本のすし市場で採用されるには、養殖環境や水質、原料品質に加え、加工、急速冷凍、寄生虫対策、食品安全、トレーサビリティーまで厳しい基準を満たす必要があると指摘する。
日本市場は米国やブラジルほど大きな輸出先ではないが、品質基準の指標となる市場であり、日本の基準を満たすことが、他の高品質市場への販路拡大につながる可能性がある。



































