<写真:イメージ画像>
エルニーニョ現象の影響でベトナム各地の干ばつと塩害が深刻化する恐れが強まり、南部メコンデルタや中部、南中部高原、東南部では約25万~36万haの農地が水不足の影響を受ける可能性がある。
気象水文局は8月19日、太平洋のENSOがエルニーニョ状態に移行し、今後数カ月にわたり強いから非常に強い勢力を維持するとの見通しを示した。
9~11月は強いから非常に強いエルニーニョとなる確率が100%で、このうち非常に強い勢力となる可能性は約93%、10~12月にはその確率が95%へ高まる見込みである。
農業環境省は、降雨量と水資源の不足がほぼ確実に発生し、広範囲の干ばつや塩害が乾季初めの2026年11月頃から始まると予測している。
メコンデルタ、南中部高原、東南部では2027年5月頃まで、北中部と中南部沿岸では同年7~8月頃まで影響が続く可能性がある。
2026年8月時点まで農業用水はおおむね確保されているものの、降雨量は平年を下回り、多くの農業用貯水池の貯水率は設計容量の35~50%に低下している。
北部は雨季のため約84%を維持しているが、乾季に向けて水不足への警戒が強まっている。
農業環境省によると、最も深刻なシナリオでは、メコンデルタへの流入水量が平年を15~20%下回り、塩分濃度4g/Lの境界が主要河川で内陸50~70km、バムコー川では110~130kmまで達する可能性がある。
この場合、冬春作のコメ約8万5800ha、稲作・エビ養殖複合地約12万ha、果樹約4万5000haが影響を受ける恐れがある。
北中部と中南部沿岸では最大約12万ha、南中部高原と東南部では約13万5000~19万haの農地が被害を受ける可能性があり、特に灌漑施設のない地域でリスクが高い。
農村部の生活用水にも影響が及ぶ見通しで、最悪のシナリオではメコンデルタ約10万7000世帯、北中部・中南部沿岸約9万2830世帯、南中部高原・東南部約5万4740世帯が水不足に直面する可能性がある。
これを受け農業環境省は地方当局に対し、エルニーニョの予測を踏まえて作付け時期の見直しや、水源を確保できない地域での減産・作付け中止を検討するよう要請した。
また、2026~2027年乾季に向けた干ばつ・塩害対策の運用指針を策定し、2026年9月末から10月初めにかけて対策会議を開催する方針である。










































