<写真:baomoi.com>
ホーチミン市では2025年に麻薬関連犯罪が増加し、特に国際宅配便や航空貨物を利用した密輸が目立った。
ホーチミン市当局の報告によれば、欧州や米州から発送された麻薬が国際配送網を通じて持ち込まれる事例が確認されており、密輸の手口は高度化している。
ホーチミン市人民委員会がまとめた2025年の麻薬対策報告によると、同市内では麻薬関連の違法行為が5790件摘発され、関与した容疑者は1万5240人に上った。
2024年と比べて事件数は約22%、関与者数は約32%増加している。
密輸ルートとしては、ミャンマー、ラオス、タイの国境地帯に広がる「黄金の三角地帯」からカンボジアやラオス国境を経由してベトナムへ運び込む従来の経路に加え、近年は欧州や米州からの郵便や国際宅配便を利用した流入も確認されている。
海外在住のベトナム系人物が関与し、航空便でホーチミン市のタンソンニャット国際空港を経由して持ち込む事例もあるという。
ホーチミン市内に到着した麻薬は小分けにされ、企業を装った倉庫や工場、マンションの部屋、賃貸住宅などに隠匿される場合が多い。
取引方法も変化しており、従来の対面取引に加えて、インターネット上の非公開グループを通じた売買、銀行送金や暗号資産による決済、配車・配送アプリを利用した受け渡しなどが確認されている。
2025年の摘発では、捜査当局が4424件を刑事事件として立件し、1万2172人を起訴した。
行政処分となった事件は1309件で、対象者は2940人である。また、他地域の警察などに引き継がれた事件は57件、128人に上った。
麻薬使用の拠点対策では、当局が違法使用を助長する場所として32カ所を管理対象とし、麻薬密売に関与する710人を重点監視している。
2025年末時点で市内の地域区分を見直した結果、156地区が重点監視区域(レベル3)とされ、麻薬のない地域の基準を満たした地区は12にとどまった。
国際協力の分野では、2025年に33件の麻薬関連事件を扱い、49人が関与した。このうち39人は外国人、または外国籍を持つベトナム人であった。
ホーチミン市は2026年も麻薬対策プログラムを継続し、市内の30%の地域を「麻薬のない地域」とする目標を掲げている。
さらに2030年までに「麻薬のない都市」を実現する方針である。
一方で当局は課題として、薬物依存者や使用者、治療後の人々の管理体制に地域差がある点を挙げている。
化学薬品や前駆体の管理についても、情報共有や連携体制の不足が指摘されている。人口増加や行政区再編に伴う人口移動の拡大も、監視体制に負担を与えているとされる。







































