<写真:kenh14.vn>
猛暑下での生活習慣の一部が、不整脈や高血圧などの心血管リスクを高める可能性がある。
心臓血管科の医師によると、気温が上昇すると体は血管を拡張し、皮膚への血流を増やして熱を放散するため、心臓の負担が増す。
この状況下で不適切な習慣が重なると、低血圧、不整脈、心筋梗塞のリスクが高まり、とりわけ高齢者や心疾患を持つ人では影響が大きい。
水分摂取不足は代表的な問題である。多くの人は喉の渇きを感じてから水を飲むが、渇きの感覚は実際の水分需要より遅れて現れるうえ、加齢とともにその感覚は低下する。
暑熱下で発汗に見合う水分補給が行われないと脱水となり、循環血液量が減少する。これにより心拍数が増加し、血液の粘度も上昇して血栓形成が起こりやすくなる。
冠動脈疾患、心房細動、脳卒中の既往がある人では、脳卒中や心筋梗塞などの急性イベントのリスクが高まる。
成人は1日1.5〜2リットルの水分摂取が推奨され、暑熱時や運動時にはさらに増やし、こまめに補給することが重要である。
炎天下での高強度運動も危険要因となる。運動自体は心血管の健康維持に有益であるが、強い日差しと高温環境下での屋外運動は、熱中症や熱ショックのリスクを高める。
暑さにより皮膚への血流が増加する一方、運動時には筋肉への酸素供給も必要となり、心臓への負担が増大する。
この結果、低血圧や熱疲労を引き起こし、潜在的な心疾患を持つ人では狭心症発作や不整脈が誘発される可能性がある。
運動は早朝や夕方に行い、10時から16時の高温時間帯を避けるべきである。
アルコールで暑さをしのぐ行為も適切ではない。アルコールには利尿作用があり、体内の水分をさらに失わせる。
また末梢血管の拡張により血圧が低下し、立ち上がり時のめまいやふらつきを招く。
暑熱による脱水とアルコールの影響が重なると心臓への負担は一層増し、特に心疾患や高血圧治療中の人ではリスクが高まる。
炎天下から戻った直後や激しい運動後に冷水で入浴する習慣も注意が必要である。
体温が高い状態では皮膚血管が拡張しているが、急激に冷水を浴びると血管が急収縮し、血圧や心拍数が急変する。
これによりめまい、動悸、胸部不快感が生じる可能性があり、高齢者や心疾患患者では症状の悪化や狭心症、不整脈の誘発につながる。
入浴前には10〜15分ほど涼しい場所で体を落ち着かせることが望ましい。
冷房の効いた室内から屋外の高温環境へ急に移動することも、体への負担となる。
急激な温度変化により循環系の調整が求められ、適応が不十分な場合、動悸や息切れ、疲労感、めまいなどが生じる。
心疾患や高齢者では既存の症状が悪化することもある。室内外の温度差は5〜8度程度に抑え、外出前に数分かけて体を慣らすことが推奨される。
猛暑時に胸痛や息切れ、持続する動悸、めまい、失神などの症状が現れた場合は、早期の受診が必要である。



































