<写真:nld.com.vn>
ベトナム北部と中部で発生している猛暑において、ハノイが気温40度超の中心となっているのは、広域的な気象条件に加え、都市部特有の「ヒートアイランド現象」が重なっているためとされる。
今回の猛暑は、複数の気象要因が同時に作用した結果であり、小満期の降雨が弱まった後、西側の低圧部が発達し北部および中部へ拡大したことで、広い範囲で気温が急上昇した。
さらに南西モンスーンが強まり、チュオンソン山脈を越える際にフェーン現象(ラオス風)が発生し、特に中部や北中部で乾燥した高温状態をもたらした。
加えて、雲が少なく日射が強い状態と弱風が続いたことで、地表は急速に熱を蓄積し、高温が長時間維持されている。
通常、猛暑時の最高気温は中部や西北部で記録されることが多いが、今回はハノイや北部平野が中心となった。
これは低圧部の位置や湿度、雲量、風の状態といった要因の組み合わせによるものである。
特にハノイでは、都市部のコンクリートやアスファルト、密集した建物、交通量の多さ、生活・商業活動による排熱などが重なり、日中に蓄積された熱が夜間も放出されにくい。
このため、市内の気温は郊外より高くなりやすく、他地域を上回るケースが生じている。
今回の猛暑は2026年5月としては異例ではないものの、強度と持続性が際立つ。
最高気温は広い範囲で37〜39度、一部地域では40度を超え、ハノイのラン観測所では5月25日に40.7度を記録した。
また、観測される気温は標準条件下の気温であり、実際の体感温度は日射や地表の熱放射の影響を受けるため、予報値より2〜4度程度高く感じられる場合がある。
この猛暑は北部では5月27日頃まで続いた後、雷雨の増加に伴い次第に弱まる見込みである。
一方、中部では5月28日頃まで続く可能性があり、タインホアからダナン、クアンガイ東部にかけては38〜40度、局地的に40度超の厳しい暑さが予想されている。
今後も北部と中部では6月から7月を中心に複数の猛暑が発生する可能性があり、6月だけでも2〜3回の発生が見込まれている。
気温は39〜41度、地域によっては41〜42度に達する可能性がある。
なお、エルニーニョ現象は今回の猛暑の直接的な原因ではないが、2026年8月頃まで全国の平均気温は平年より0.5〜1度高くなると予測されている。
猛暑の影響として、高齢者や子ども、妊婦、持病のある人に加え、屋外で働く労働者は熱中症や脱水のリスクが高まる。
日中の外出を控え、十分な水分補給や日差し対策が求められる。
また都市部では電力需要の急増による過負荷や火災リスクにも注意が必要であり、雷雨や突風、落雷などの急変する天候にも警戒が必要である。






































