<写真:dantri.com.vn>
ベトナム公安省は、食品添加物として使用される亜酸化窒素(N₂O)や禁止物質の不正使用が複雑化しているとして、識別管理や流通経路の追跡制度の導入を提案した。
司法省が公表した改正食品安全法の政策審査資料によると、保健省は公安省の提案を受け、関連内容について説明・修正を行った。
公安省は、N₂O(笑気ガス)や麻薬前駆物質、食品添加物の形を取る禁止物質の乱用が現実に深刻化していると指摘し、これらの物質を厳格に管理する必要性を強調した。
提案では、対象物質に対し識別制度を導入し、原料や添加物の流通経路を追跡可能とする仕組みを整備することを求めている。
あわせて、N₂Oなど二重用途で依存性や幻覚を引き起こす恐れのある物質を含む特別管理リストを策定するように提起した。
同リストに属する物質については、個人への小売販売を禁止し、食品製造や飲食サービスの許可を持つ組織や事業者間に限定して取引を認めるとした。
購入側には生産規模に応じた使用目的の説明を義務付け、大量購入後の不正流通を防ぐ狙いである。
さらに、輸入業者や販売業者には顧客情報や販売数量の定期報告を義務付け、取引データを最低2年間保存することを求め、必要時に流通経路を追跡できるようにする。
目的外使用や無資格者への販売は違法行為と明確化し、違反の程度に応じて行政処分または刑事責任を問うとした。
保健省によると、これまでN₂Oを含む食品添加物は輸入時に書類審査中心の検査が行われてきたが、実際の使用目的までは把握できず、食品用途外での乱用を防げない課題があった。
全ロット検査は管理コスト増につながる一方、リスク防止効果は限定的であると評価している。
このため、保健省は公安省の意見を踏まえ、不正使用の恐れがある原料や添加物のリストを整備し、定期的に更新する方針を示した。
また、輸入・生産・販売事業者に対する情報保存義務や事後検査の頻度を規定し、省庁や地方間の連携強化とデータ共有を進めるとしている。
亜酸化窒素は工業や食品加工などで使用される一方、一部地域ではバーやカラオケ店などで「風船ガス」として販売・使用されている。
誤用や乱用は神経刺激や興奮作用を引き起こし、長期使用で健康被害や高用量では幻覚の恐れがあるとされる。








































