<写真:cafef.vn>
ベトナムでは2026年7月1日から、企業による一定額以上の送金に際し、法定代表者の顔認証が義務付けられた。
これはベトナム国家銀行が公布した通達77/2025/TT-NHNNに基づくもので、オンラインサービスの安全確保とセキュリティ強化を目的とする。同通達は同日付で施行された。
規定によれば、信用機関はリスクの高い顧客や高額取引に対して追加の安全対策を講じる必要がある。
これに伴い、企業や組織による送金やオンライン出金の多くは、法定代表者による直接承認および顔認証がなければ実行できなくなる。
また、企業口座において法定代表者の本人情報や生体認証データの同期が未完了の場合、銀行は振込やオンライン出金などの電子取引サービスの提供を一時停止する。
商業銀行各行は同通達に基づき、顧客区分ごとの具体的な運用指針を公表している。TPBankは7月1日以前に法人向けプラットフォーム「TPBank Biz」で取引区分を設定した。
簡易会計を適用する個人事業主や零細企業については、1回あたり1000万ドン(約6万円)以上または1日あたり2000万ドン(約12万円)以上の送金や電子ウォレット取引、1億ドン(約60万円)超の請求書支払い、国際送金に際し、法定代表者の顔認証とOTPの併用を求める。
設立から12カ月以内の企業や取引関係を開始してから12カ月以内の法人については、1回あたり5000万ドン(約30万円)以上または1日あたり1億ドン(約60万円)以上の送金・決済で顔認証が必要となる。
TPBankは、これらの基準を最大上限より低く設定し、資金の安全性を高めるとしている。
ABBankも同様に、設立または口座開設から12カ月未満の企業に対し、同水準の取引で顔認証を適用する。
さらに「入力兼承認」方式を採用する顧客では、1回1000万ドン(約6万円)以上または1日2000万ドン(約12万円)以上の取引で法定代表者の顔認証を求める。
同銀行は権限設定も見直し、「入力兼承認」口座の利用者は自身が法定代表者である場合に限り高額取引を開始でき、また自ら作成した取引のみ承認可能とし、他者が作成した取引の承認は認めない。
一方、ACBは簡易会計を適用しない法人顧客に対し、取引プラットフォーム「ACB ONE BIZ」で最低2つの役割登録を義務付けた。
具体的には「会計責任者」が取引を作成し、「承認者」が承認する体制とし、承認者は法定代表者または委任を受けた者が優先される。
このほか、Vietcombank、VietinBank、Techcombank、Sacombank、MBなども、企業顧客に対し、生体認証データの更新や権限設定の見直し、承認アカウントの登録を7月1日までに完了するように呼びかけている。







































