<写真:cdn2.tuoitre.vn>
音楽イベントを目的とした「音楽観光」が一過性の現象ではなく、明確な旅行商品として定着しつつある。
近年、ライブコンサートや音楽フェスティバル、エンターテインメントイベントに参加すること自体を目的に旅程を組む旅行者が増加している。
ベトナムの旅行会社は、音楽観光の魅力として「強い感情体験」「代替不可能な時間性」「ファン同士のつながり」の3点を挙げる。
観光地はいつでも訪問可能であるが、ライブは一度限りであるため、旅行者の迅速な意思決定と航空券や宿泊、飲食、買い物などへの支出を促すという。
旅行会社の視点では、音楽は旅行の動機を生み出し、滞在期間や消費額、再訪意向は現地サービスの質によって左右されるとされる。
ベトナムは近年、アジアの音楽観光地図において新たな目的地として存在感を高めている。
2024年には韓国のガールズグループ、ブラックピンクのコンサートがハノイの観光需要を大きく押し上げた。
さらにG-DRAGONやSUPER JUNIORなどK-POPアーティストの公演も、多くの観客を集め、旅行や宿泊需要の喚起につながっている。
旅行予約サービスのトラベロカによると、国際的なアーティストがベトナムで公演を行う際、国内旅行需要の急増が顕著に見られる。
大規模コンサートの開催時期には検索数が大幅に増加し、国内外のファンが開催都市への訪問を計画する動きが強まる。
2026年10月にハノイで予定されているBIGBANGのコンサートでは、国内旅行検索数が通常の4倍以上に増加し、ホーチミン市でのEXO公演でも約3倍に伸びた。
トラベロカは、音楽観光が若年層の旅行計画を形作る重要な要因の1つになっていると指摘する。ライブイベントを軸に旅程全体を構築する動きが広がっている。
一方、ベトナムは国際アーティストの誘致に加え、独自の音楽フェスティバルやコンサートブランドの構築を進める必要があるという。
数日間の需要の山を長期的な観光価値へ転換するには、安全で統一されたサービスと独自性を備えた観光エコシステムが不可欠である。
米調査会社グランドビューリサーチの報告によると、世界の音楽観光市場規模は2033年までに3300億ドル(約50兆円)を超える見通しである。
ミレニアル世代やZ世代の消費行動の変化が主な成長要因とされ、個人的で文化的なつながりを重視した体験への支出意欲が高まっている。



































