<写真:イメージ画像>
風邪のような症状で体の痛みや首のこわばりがある際に、ベトナムでは民間療法「カッピング(コインなどで皮膚をこする施術)」が行われることが多い。
東洋医学では、体表から侵入した「邪気」によって気血の流れが滞ることで症状が生じると考えられており、施術によって経絡の流れを整え、筋肉をほぐし、気血の巡りを改善して体の働きを高める効果が期待されている。
頭痛や鼻づまり、首のこわばりなどの症状は、それぞれ臓腑や経絡と関係するとされる。
このため、膀胱経に沿って皮膚をこすることで全身にも作用し、体内の働きを整えながら邪気を取り除くことを目的としている。
伝統医療では、このほかにも按摩や指圧、揉捏、吸い玉などの施術が、同様の症状に用いられる。
施術に銀製品が使われる理由としては、疲労時には硫黄成分が増え、銀がこれと反応して黒色の硫化銀(Ag₂S)を生じるという考え方がある。
銀が黒く変色するほど硫黄成分が多く、体の疲労も強いとされる。
一方で、黄色や赤色、青みがかった灰色への変色は、皮膚の脂質や皮脂が銀と反応した結果である場合もあるという。
また、銀には抗菌作用があるとされ、かつては食器や食品保存用の器として利用されてきた。
ただし、子どもや体力が低下している人、出血しやすい体質の人、皮膚に傷や潰瘍、出血性の発疹がある人、心血管疾患のある人では、施術によって望ましくない反応が起こる可能性があるため、この方法は避けるべきであるとしている。




































