<写真:phunuonline.com.vn>
不動産大手クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドによると、ホーチミン市中心部のマンション価格が過去最高を更新し、戸建て住宅の価格水準を上回った。
同社の第1四半期レポートによれば、旧ビンズオン省および旧バリア=ブンタウ省を除くホーチミン市中心部の新築マンション一次販売価格は、1㎡当たり約7300ドル(約117万円)に達し、前期比19%、前年同期比53%上昇した。
これは過去最高であり、同時期の戸建て住宅の一次価格である約7200ドル(約115万円)を上回る水準である。
一方、郊外では戸建て住宅の一次価格は1㎡当たり約9000万〜1億2000万ドン(約54万〜72万円)にとどまり、市内平均のマンション価格を大きく下回る。
価格上昇の主因について同社は、東部および南部エリアで高級・超高級物件の供給が主流となっている点を挙げる。
第1四半期の新規供給のうち約72%が超高級物件で、残りは高級物件であった。
主な新規販売プロジェクトとして「マステリ・コスモ・セントラル」「マステリ・パーク・プレイス」「サンシャイン・スカイ・シティ」などがある。
価格高騰は市場の流動性に圧力を与えている。同四半期、中心部では約1200戸が新規供給されたが、成約は800戸超にとどまり、一次供給の約25%に相当する水準であった。
これは前期比74%減、前年同期比31%減である。他の調査機関も同様の傾向を示している。
アビソン・ヤング・ベトナムによると、第1四半期の市内マンション平均価格は1㎡当たり約1億2200万ドン(約73万円)で、高級・超高級物件は2億5000万〜4億ドン(約150万〜240万円)の水準が一般的であった。市場の吸収率は約35%にとどまる。
建設省のデータでも、市内のマンション価格は1㎡当たり1億1200万〜1億3000万ドン(約67万〜78万円)で推移し、高級物件では2億〜3億3000万ドン(約120万〜198万円)で販売されている。
住宅価格の上昇により実需層の購入力を超え、需要は減少傾向にある。
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・ベトナムの戦略コンサルティング部門上級ディレクター、レ・ホアン・ラン・ニュー・ゴック氏は、供給と需要の乖離が拡大していると指摘する。
供給は高級帯に偏る一方、実需は中価格帯および手頃な価格帯に集中している。また、住宅ローン金利の上昇や慎重な融資政策も購入判断の先送りにつながっている。
サヴィルズ・ベトナムの市場調査部門副ディレクター、カオ・ティ・タイン・フオン氏は、同市の新規マンション供給が年間約1万3000戸と見込まれる一方、人口増加や都市化を踏まえた実需は年間約5万戸に達すると指摘する。
供給不足は短期的に解消が難しく、開発コストや借入金利、建設資材価格の上昇も重なり、広範な値下げは困難な状況である。
価格上昇を受け、需要は中心部から周辺都市へと移行している。第1四半期には旧ビンズオン省と旧バリア=ブンタウ省で7000戸超の新規供給があり、中心部の約6倍となった。
成約も6100戸超と堅調で、特にビンズオン省では約5400戸が取引され、平均吸収率は約77%に達した。
周辺都市の強みは価格の低さにある。両地域の新築マンション平均価格は1㎡当たり約5000万ドン(約30万円)と、中心部の約4分の1にとどまる。
価格差に加え、環状道路や高速道路、都市鉄道などのインフラ整備が進展していることもあり、周辺都市の需要は拡大している。
今後、市場は中心部の高価格帯と周辺部の実需向け市場に分かれる傾向が強まる見通しである。





































